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やる夫まとめ劇場(仮)

自分が面白いと感じたやる夫系スレをまとめるサイトです。長編を多めにまとめていきたいと考えていますので、時間がある人はどうぞ。
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やる夫で学ぶ柳生一族 その1「柳生宗厳・新陰流入門の巻」

1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:15:27.50 ID:i2jNfP490
 えー、初VIPです。
やる夫シリーズも色々ありますが、
剣豪ネタの話とかは見当たらないように見えたので、
ひとつやってみようかと。

 てなとこで、取り上げるお題は、

        「柳生一族」

 であります。
そろそろリメイク版の「柳生一族の陰謀」もありますしね。

 柳生といえば、柳生十兵衛を筆頭によく知られる剣豪の一族ではありますが、
実際のところ、映画やTV、漫画や小説、ゲームなどフィクションの印象が強すぎて、
史実における柳生一族ってのはどういうものだったのか、というのが
存外に知られてないのかなあと。

 てなわけで、史実ベースで柳生一族の話をしようかと思う次第。
あと、エピソードなんかも適当に入れ込む形で。
言い回しとか、人物の呼称とかの厳密さについてはご容赦ください。

 では、まずは柳生一族が世に出る発端となった人物、
「柳生石舟斎」こと「柳生宗厳」の若き日の頃から話を始めます。

2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:16:34.19 ID:i2jNfP490
                  ______
    _                | お城炎上中 |
   `))               | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄        ジ
       ( )            ∧              ジ ャ
      ( )         <⌒>     (⌒ ⌒)    ャ |
" ウーウー.( .人         /⌒\  \( ,,  ⌒)// | ン"
"    人/  ヽ  ______]皿皿[-∧( ⌒ ,,  ,, )  ン"
"   ( ( )( )  )三三三∧_/\_|,,|「|,,,! (  ,,   )   !!!"
  __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩  |'|「|'''|「(    )
" /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「|ガシャーン |「| | *   +"
/_| ロ ロ 「 ̄ ̄ ̄ | | 田 |「|∑田 田 |「|[[ *
"|ll.|ロ ロ,/| l⌒l.l⌒l.| |    |「|        |「|ミミミミミミ ++*:"
   λワー  ∧     λワー   λワー
  λワー   | |  λワー    λワー

 時は戦国、乱世の時代。
日本中が群雄割拠する中、ここ大和国(今の奈良県あたり)でも、
大小様々な勢力が割拠し、今日は共闘、明日は敵対、という具合に、
生き残りをかけて鎬を削っていた…。

4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:17:07.12 ID:i2jNfP490
         ____
       /⌒  ⌒\
      /( ●)  (●)\     柳生家の嫡男
    / ::::⌒(__人__)⌒:::: \  柳生新左衛門宗厳だお!
    |     |r┬-|     |  
    \      `ー'´     /
      >         <
     ( |        / )
      `|       /'
         |  (u)  /
       ヽ  ヽ/
        >__ノ;:::......


 そんな小勢力のひとつ、大和国柳生庄二千石の土豪として、
柳生一族は存在していた。

 のちの剣豪・柳生石舟斎こと柳生新左衛門(または新介)宗厳は、
柳生一族の当主、柳生家厳の嫡男として、享禄二年(1529)に生まれた。


5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:17:43.22 ID:i2jNfP490
"                                           ,、-"
                                                ;
"..,,,_   ;;;;;`  ```""''ー、、                                  、‐""`"
" : ゙゙""'ー-、,,、        ヽ ,;                          ("
" : : : : : : : `゙'''ー-、,,,、:    .`.''''""`、                       ,"""
: : : : : : : :       `゙'-、、      ⌒ヽ
" : : : : : : : :        `ー--,.       ゛-‐-、             ,、、`丶"
"     : : : : : 、: .      : : ゙ヽ、.         ;;   γ⌒、.'"""
        丶.-、: .        `'、、        ``
"      ::;.:"".:;.:'""゙:.:゙,:;、,""'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:゙゙゙゙'''''''‐- 、 ,,,,,_"
"::;.:"".:;.:'""゙:.:゙,:;、,""'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:::;.:"".:;.:'""゙:.:゙,:;、,'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:`゙''ー-       _,,.--ー''''''""゙"
"''""""""'''''""""""''""""''''""""''""''''""""""''""""""'''''""""""''""""''""""""'''''""""""''""""''''"""" ゙゙̄""'''''―-"
"''""''''""""""''""""""'''''""""""''""""''"""""",,,,-‐'゛'''''""""""''""""''''""""''""''''""""''""""""'''''""""""''""""゙''、,,""'''''―--'''""""''""''''""""""''""""""''''"
"            ,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛                      ゙''、,,         /⌒"
"         ,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛      _γ;;;;;;ヽ                 `.    ∧_∧/''"""
"''""'''''""""""''""""''""""""'''''""""""''""""''''""''""' `‐(*゚ー)フ                     (∀`"
"''''''""""""''""""""'''''""""""''""""        と   つ  ' '""""""'''''""""""''""""''''""""''""''''"""".    (  ,)っ ''""""""'''''"
                       (/^ヽ)                       (
"''""""""'''''""""""''""""''''""""''""''''""""""''""""""'''''""""""''""""''""""""'''''""""""''""""''''""""''""''''""""""''""""""'''''""""""''""''""""""'''''""""""''""""''''""""''""''''"
":::....::::::........ . .::::::... .... ..:::::::::::从 MwM 从 MwMmw M从 MwM 从 MwMmw MwM''""""""'''''""""""''""""''''""""''""''''"""""
从 MwM 从 MwMmwMwM 从WYWノM MWYMWノWYWノMノMYWWYWノM MWYMWノWYWノMノMY


        ___
      /      \
   /          \     ここが柳生一族の土地、柳生庄だお!
  /   ⌒   ⌒   \    ご先祖様の代からずっとここに住んでるんだお。
  |  /// (__人__) ///  |    いいところなんだお。
  \              /


6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:18:17.58 ID:i2jNfP490
           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ     「今回は解説役。補足がある場合、私が解説する」
      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//      柳生家は、春日社の神領四カ郷のうち、
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/     小柳生の庄の奉行に任じられた大膳亮永家を祖としている。
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′     
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l     南北朝時代、南朝方として戦った永家の子、永珍の戦功によって、
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7    後醍醐帝から柳生庄の領主に任じられ、
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /    ここで柳生の姓を名乗ったことが、柳生家の始まりとされている。
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ


※ ある程度書いたところで、絶望的なくらい女っ気がないことに気づいたので、
 地の文のうち、長文については急遽長門を解説役に振りました。
 反省はしていない。

8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:18:54.56 ID:i2jNfP490
    _/                 \ 
ー ニ ァ    /   /, /   、   `ヽ.  \
   / ,   〃 /  /' │   :lヽ    ハ   \
  / /  // /  /  │   :| !    i|  l   ヽ
 / イ   l | │ j  ∧     l |\  i| │   \
 l/ |   | l ∧ ハ  l  '.   ハ j  ヽ i| │   } ̄  その後、一時期、所領を奪われることもあったが、
││  l|│ナ下/-ヽ |  ヾ /_ム'― 弋| │  ! j    再び取り戻し、代々この柳生庄に根をおろして生きてきた。
 j. │  |i V ,ィテ圷、ヽ   ∨ ィチ示k l:  ト  Ⅳ    これが柳生一族。
   ヽ  |  ハ` Vf:::::i}       Vf:::::i} Y|  ム N
    ヽ |ヘ i l  ゝー'       `ー'' ハ! ,) }i|    
      `l ヽム        '         /:/ ルイN
       ',   |ヘ、     ‐       ィ' / / il
      ヽ lヽ >,、       イ/7 /
      \! V厶|>ー <レ_'/ //
          >'´/ノ       L、ヽ
       j-'   | ____   |  \
     ノ¨´     |´  _`ー<|    \


9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:19:38.01 ID:i2jNfP490

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\       早く合戦に出て、武功を立てたいお…。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \    そして、一国一城の主になってみたいお。
  |              |     
  \               /      


 宗厳は、永珍から数えて8代目の子孫に当たり、
父たる当主、家厳の元で、嫡男として日々を送っていた。
この頃、既に父や家臣から剣の手ほどきを受けていたという。


11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:20:36.78 ID:i2jNfP490


"  ''';;';';;'';;;,.,                  ザッ
"   ''';;';'';';''';;'';;;,.,   ザッ
   ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
    ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
      vymyvwymyvymyvy     ザッ
"ザッ    n_n,n_n、n_n,n_n、n_n,n_n、"
      ∩_∩^-^∩_∩^-^∩_∩^-
  ザッ   ∩__∩ ∩__∩ ∩__∩ ∩__∩  筒井クマー
         ∩_ ∩__∩ ∩__∩ _∩ ∩_    ザッ
     ∩___∩    ∩___∩ ∩___∩ ∩___∩
     | ノ      ヽ   | ノ      ヽ | ノ      ヽノ      ヽ
     /  ●   ● | /  ●   ● |  ●   ● | ●   ● |   筒井だクマー
    |    ( _●_)  ミ |    ( _●_)  ミ  ( _●_)  ミ  ( _●_) ミ
    彡、   |∪|  、` 彡、   |∪|  、`\ |∪|  、`\ |∪| 、`\
   / __  ヽノ / / __  ヽノ /´>  ) ヽノ  / ノ //ヽノ /´>  )
   (___)   / (___)   / (_/_)   / (_/    / (_/


 しかし、天文十三年(1544)の夏、
柳生庄に筒井順昭が攻め込み、柳生の一族郎党一千(三百とも言われている)は、
小柳生城に立て篭もった。
なお、この時、筒井側の軍勢は一万。


13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:21:31.06 ID:i2jNfP490
                  ______
    _                |  小柳生城  |
   `))               | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄        ジ
       ( )            ∧              ジ ャ
      ( )         <⌒>     (⌒ ⌒)    ャ |
" ウーウー.( .人         /⌒\  \( ,,  ⌒)// | ン
"    人/  ヽ  ______]皿皿[-∧( ⌒ ,,  ,, )  ン
"   ( ( )( )  )三三三∧_/\_|,,|「|,,,! (  ,,   )   !!!
  __| ̄田 ̄田 / ̄ ̄Π . ∩  |'|「|'''|「(    )
" /__,|==/\=ハ, ̄ ̄|「|ガシャーン |「| | *   +"


 しかし、柳生勢は粘り強く抵抗を続け、
10倍以上の敵を相手に防戦を続けた。

14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:23:16.16 ID:i2jNfP490
            /
          //  
        ///          (⌒\
       ///         ___ \  ヽ 
       (  (        /⌒.三.⌒\ \\ \ 
       \ \    /( ⑪)三(⑪)\ ト\ヽ     柳生の意地を見せてやるお!
         \ \ /::::::⌒(__人__)⌒::: |  \ヽ  
          \ \.     |r┬-|    ノ  ノ  \
            \  ヽ   `ー'´   / /    
             /            /  ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
           //  /           ̄ ̄ ̄ ̄)  )
         /  (  ⌒ ̄ ̄ ̄ヽ         ノノ/
      _/  / `ー―――、  )        ノ/
 ー=二三 __ノ        ノノ/       /
                  ノ/
                /

 また、防戦中、ただ篭城を続けていたわけでもなく、
何度か奇襲を行い、筒井勢を苦しめた。
この時、宗厳も自ら出陣し、斬り込みをしていたらしい。
なお、これが宗厳の初陣である。

16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:26:19.55 ID:i2jNfP490

【評議中】

        ∧,,∧ ∧,,∧       
   ∧,,∧ (´・ω・)(・ω・`)∧,,∧   
  ( ´・ω)(∧,,∧) (∧,,∧(ω・` )  
   l U l (  ´・) (・`  )l と ノ   
   .u-u (   l). (l   ) u-u'   
        `u-u'   `u-u'       


 しかし、流石に10倍以上の兵力差は如何ともしがたく、
また、水断ちを含む兵糧攻めによって、3日目にして篭城は限界に達した。
(小柳生城には井戸がなく、隠し通路から外に水を汲みに出たらしいが、
 筒井側にそれを知られ、完全に封鎖されてしまったそうな)

 家厳は皆を集め、如何にするかを評議した。


18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:28:34.37 ID:i2jNfP490
 

【評議終了】
    ∧∧     ∧∧     ∧∧     ∧∧     ∧∧     ∧∧
   /⌒ヽ)    /⌒ヽ)    /⌒ヽ)    /⌒ヽ)    /⌒ヽ)    /⌒ヽ)
   i三 ∪    i三 ∪    i三 ∪    i三 ∪    i三 ∪    i三 ∪
   〇三 |    〇三 |    〇三 |    〇三 |    〇三 |    〇三 |
   (/~∪    (/~∪    (/~∪    (/~∪    (/~∪    (/~∪
   三三     三三     三三     三三     三三     三三
  三三     三三     三三     三三     三三     三三
  三三三   三三三   三三三   三三三   三三三   三三三


 とはいえ、実際のところ、評議を待つまでもなく、
家厳苦渋の決断により、柳生は筒井氏に降伏し、その配下に加わることとなった。


20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:30:53.81 ID:i2jNfP490



                              |     | |     |
                               |     | |    |
            / ⌒`""⌒`ヽ、             |       | |    |
           /,, / ̄ ̄ ̄ ̄\  降伏するお…      | |     |"
          /,//::         \        |     | |    |
         ;/⌒'"":::..            |⌒ヽ     |      | |    |
       /  /、:::::...           /ヽ_ \     |ノ    、| .|   、|
     __( ⌒ー-ィ⌒ヽ、   /⌒`ー'⌒  )    ノ_____,ゝソ___ゝ
    ━━━`ー──ゝィソノー‐ヾy_ノー─""   _ノ゙ ̄⌒^⌒} .{ ⌒^⌒}
                           'ニ===⊂⊃=} {=⊂⊃=}

 またこの際、筒井氏に嫡男宗厳を人質として差し出すことになる。
時に宗厳16歳。

22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:33:10.69 ID:i2jNfP490


                 ,.、:r‐'''"" ̄~~゙`'':-.、
               ,r'""::::::::::::::::::::::::::.... :::.、'-、
             r"":: .:::::::::::::::,....,.,.r:、r‐:,:::):)::))
               !::::::.::::::::::::/:::,r'::,r''|:::::,!゙゙'-イ'""~゙:,
             l ::::::/:::/::/::,、/:,r//'l:::::;'   ', ゙:,::l    
             l. .:l:::/./,r,/',/'// l:::/     ',  l:l    
            l :..::l::::/rヾ/:/r'/''ー-|/、  ,.t'/  l,!     それでは、柳生には筒井家のために
            l.:::::l:.l i,,',)||/'-/, -=ッr-'、,..ッ''';  '""    存分に働いてもらうとしますかねぇ…
            ,!:::::,!::l:::゙:,-,'  ' ゙""~゙'t.,_,ノ ゙'k'      
           ,! .:::,!.::::::::,!~゙:、    、   , 7"""
            l :::::...::::::::l   ':、      ̄ /ー-――-- 、_
         ,.、-',!::::::.:/::,r,!'-、_   `-、_    /         ,.、r
       ,r'"" ,/ ,!-..ノ.i"" 'i,、  ゙''''- 、、`'ーメ、_        /
      /   i' ,rl、 _,k'l  ゙:,':、     `''',r,、ヽヽ、   ,.'
    ,、/    ゙i,/ ,,.r'  l    ', ゙:、       /:::::':, \ヽ   ,'ー-、
 ,r'"" ./      ゙i,""   l    ヽ ヽ、  λ:::::::l,、,r'ri'、,'  ゙̄`i、
,i'  /       ゙i,    l    /ヽ. ヽ、.,' ゙tr''ヽ.'"" l ゙ll _,,..、-'--,
  /        ゙i,  l    /  ゙:,  ヾ  l  ',  | l~     /ヽ、
                    筒井順昭

 この人質生活は5年間続き、更に、宗厳が柳生庄へ戻ってからも、
柳生が筒井氏の配下となって戦わねばならない期間は16年の長きに渡った。


24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:35:59.75 ID:i2jNfP490


"                                 ,.へ
  ___                             ム  i
 「 ヒ_i〉                            ゝ 〈
 ト ノ                           iニ(()
 i  {              ____           |  ヽ
" i  i           /__,  , ‐-\           i   }
 |   i         /(●)   ( ● )\       {、  λ
" ト-┤.      /    (__人__)    \    ,ノ  ̄ ,!"
" i   ゝ、_     |     ´ ̄`       | ,. '´ハ   ,!
". ヽ、    `` 、,__\              /"" \  ヽ/"
   \ノ ノ   ハ ̄r/:::r―--―/::7   ノ    /
"       ヽ.      ヽ::〈; . '::. :' |::/   /   ,. """
"        `ー 、    \ヽ::. ;:::|/     r'"""
     / ̄二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ
     | 答 |      五 畿 内 一        │|
     \_二二二二二二二二二二二二二二二二ノ

 この間、戦いの中で剣術の腕を磨き続けた宗厳は、
いつしか「五畿内一のつわもの」と呼ばれるほどに腕を上げた。
なお、この頃、宗厳が修めていたのは、新当流(塚原ト伝が創始した流派)と言われている。

45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:05:12.84 ID:i2jNfP490

             ,.-‐─ ─- 、"
              ,r'""´  ,r'´ ̄`ヾヽ`ヽ、
          /   ,ィ二三二ヽヽV! \"
           /  ,ィ⌒二ニ、_ヾ/  jリ,.-‐\"
            / ,// ,イ    V   ,、--、r、, ゙i
        / ,// l ノ   ,fィイ ̄    リjノノノ"
       ,/ ,ィr〈 リ ,イ_,イ」j/リ,,  ,,、、ィイノソ′
       / / Uj  }リ,!ーt;;ァミ:j t'テァィイ{         大和国はこの松永久秀がもらうよ!
      ,/'´ ,イ |   l |´`"" ´ .:::; `""´ ,'爪  
     /  // /l  l | |    .:.::; '   / | ト、
    ,イ / / |   | | ト、  - ー‐ /L_」」__ト、 _
   //, イ,/  ノ  j | | \ ´ ̄ ,.イ{ ̄\ ̄ ̄ _ `ヽ
 '""´ ̄ ̄ノ  \|,イ| l | |,ィ^ヽ`ー‐'゙ ヾi!   \   ヾヽ \
  ̄\//!  \| | | リ/  ー=氷=‐ |    \  ! |   \
     V |    \| | | ト、`二>〉j〈二 ハ     /   | ト、
     トイ二三二!,j | | \ 二ニ!ニ //ト、 ̄``ー┐ | | i  ,イ"
     | \ 弋イ | | |   ヾ``Y´,// j \    | jリ/ ,/ |
                松永久秀

 そして永禄二年(1559)、
当時、畿内で勢力を振るっていた三好長慶の家臣である松永弾正久秀が、
筒井を攻めるため信貴山城に入った。

27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:38:24.93 ID:i2jNfP490


                  ___
              ,.r '´       ̄` ヽ、
             r '´             ヽ
            i´      __           ヽ
              l -、 i  ,._´__ `  `、  r‐'´``i
          ,j‐ュ-.,_ !ニイ‐-ュ_二_ヽ、  j!  _,.-、 '、"
          '<´ r'㌻,  ,_ ´ru-ィ ``  .l  l,イヽ l }     兄上、これは好機ですぞ!
           l! .ー1 ;' l `ヽ ̄、    .l  l i,r' j .r'
           i!  ,j ' 'ニユ     _,.r'  il_,.イ  j"
           ヽ, `ー '´    `,.ヽ  l!  l  l,.r'´
                l  ー─= '´ ̄  ,}  !  ,j  l"
             l  ,フ´ ̄      ,/   i  .l"
            ,rヘ、,.r' ^ー-、  _,.r'´   ,r'  ,`,ヘ
            l        ~    ,r'  _,r' ./ `ヽ_
            ` ラt-‐=''`ー-=―‐ ' _,.r'.  /   / `ー- .,_
         _,.-‐'7 l ヽ、     _,r‐'   ,y'    ,j       `ー-
    ,r-─ '´.     /  l!  ー., -= '     ,r'     l"
  /´        /  l!.  / ヽ、    /     l
                  柳生松吟庵


 家厳の弟(つまり宗厳の叔父)、柳生松吟庵は、
この松永久秀の力を背景に、筒井家の支配から抜け出そうと兄・家厳に提案した。


30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:41:39.33 ID:i2jNfP490


           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ
      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/     松永弾正久秀は”乱世の梟雄”と呼ばれ、
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//     三大悪行(後の話に絡むのでここでは詳細は伏す)の件で有名だが、
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/     同時に、芸道、特に茶の湯に造詣の深い人物であり、
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′     ”九十九茄子””平蜘蛛”などの名立たる茶器も所持していた。
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l    
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7    柳生松吟庵も茶の湯に傾倒しており、
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /    その縁で、久秀とも仲が良かったと伝えられている。
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ

31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:44:35.65 ID:i2jNfP490

     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \    父上は「時こそ至れり」と
|       (__人__)    |   仰ったお…
/     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /


33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:47:12.66 ID:i2jNfP490
      ノ L____
      ⌒ \ / \
     / (○) (○)\
    /    (__人__)   \      つまり、今こそ筒井の配下から
    |       |::::::|     |     逃れるチャンスってことだお!
    \       l;;;;;;l    /l!| !
    /     `ー'    \ |i
  /          ヽ !l ヽi
  (   丶- 、       しE |そ  ドンッ!!
   `ー、_ノ       ∑ l、E ノ <
              レY^V^ヽl

35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:50:20.99 ID:i2jNfP490


   _____
   |    |
   /  ̄ ̄ ̄ /__
  / 味方する /_//
  /  柳生 //  /
 / ___ //  /
/    //  /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /  /


 松吟庵の提案に乗った家厳は、
久秀へ柳生が松永側へつき、筒井と縁を切る旨を伝えた。


37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:53:51.86 ID:i2jNfP490
"  ヽ.、           ,.:r―――、         ,ィ
   \\_       / !   __  \      //
    \:.\___./   !  _ l !   \   _/ ./
"      ヽ、_    ""ヽ i! l ヽj し'゙l  :.. ̄  ノ
"       / ゙̄ー‐-、 i i!  \  ./  :: _,.-‐{_"
"      / ..::     ゙ヽ._」.  ヽj'  _,.r'""   .\
     /T...::::         :.、   .::        ト、
"    ,イ !     __,.--‐r'""-―\/ '""゙ト‐-、_    l i
"   ,ハi .!   ,r'""ー‐‐、r‐‐ー―――--トー--ヽ.   l .ト,
"   i l l! / i""_,.-,ィtン;;二゙ヽ、  ,,r-;=;;'ヾ、  \ 」 !i
"   ,i .l  Yトー! !.  j=行。t-、,....:::::iイ.;r'f。t''、_`1  :「.l l]_
"  」,.-‐! .!l! ,} !  i`i""゙二""´゙   l!、゙ ̄ ̄`゙::::!、  l ,l ┌--゙i:、
"  i r―」  l l! 」! :.. ,j  ::::    _. r:::""::..   ::::!_! l! ト--┘|     いい子だねぇ…。
"  l. 二:-!  !.「゙{  !爪       ´:f""''     :::!  l .l [二ニ! l!     可愛がってやるよ!
"  l! L_」  i l }. {. `    ;._,;r='ー;;;.、_    :::;! .,! l F---:ノ   
"  \―へ  i_ト、} ヽ:::::....   `゙ー;==''""    .j--/ ノ .ハ__/  
"   `イ  !:  ー‐‐--、__  .,__::_,._/_/'""  / ,i!     
    ヽ ゙i        「ーi.l     j、 ゙T     i! /        
     \ヽ       l  l ー――' l!  l    / /
"      ヽ `:r―‐-.、  !  l! 「 ̄ ̄l l!  l ,rー-ィ_/"
"       ゙ヽL __>j_」 i!   l! !--'"" ̄ ̄i"
          Y    ̄  `ーー‐tt十'r==='テi  ゙i
"          l!          i i i: .l ト,.:_」  i
          L________」」」_;二:--‐‐‐'

 久秀はこれを承諾し、柳生の本領を安堵することを約した。

42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:57:27.61 ID:i2jNfP490
           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ
      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/     なお、久秀に着いた豪族は柳生家だけではなく、他にも数多くいた。
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//     つまり、久秀は数ある豪族のひとつとして、柳生家にも助力を求めたに過ぎない。
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/    また同時に、筒井側もこの動きは察知しており、
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′    この時期、柳生家に対し、自軍側へ留まるよう求める書状を出している。
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l    
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7    そして、この後、松永久秀は筒井氏に攻撃を加えるが、
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /     結果としては引き分けに終わる。
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´    だが、柳生家は筒井の支配から外れることには成功する。
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ


43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 00:59:52.35 ID:i2jNfP490
            ____
  +        ./ \  /\ キリッ
        / (●)  (●)\     これからは、この宗厳が柳生の当主だお!
"      /   ⌒ノ(、_, )ヽ⌒  \  
      |      `-=ニ=-      |
      \      `ー'´     / +

 そしてこの前後、宗厳は父家厳から家督を継ぎ、柳生家の当主となった。
(正確な年は不明だが、例えば永禄六年の久秀から柳生家への書状の宛先が、
 父・家厳ではなく、宗厳になっている)
なお、家厳は隠居するが、その後も宗厳の相談役として、
天正十三年(1585)、八十八歳まで生き続けた。

44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:02:05.12 ID:i2jNfP490
          _,,..,,,,_
         / ,' 3  `ヽーっ  アブー
         l   ⊃ ⌒_つ
          `'ー---‐'''''"""

        ___
      /      \
   /          \     お前に家を継がせる頃には、
  /   ⌒   ⌒   \    きっと柳生家を立派にしてみせるお!
  |  /// (__人__) ///  |    とーちゃんがんばるお!
. (⌒)              (⌒)
./ i\            /i ヽ

 また、この頃には既に嫡男新次郎が生まれている。(天文二一年(1552)生まれ)
後に柳生兵庫助の父となる柳生厳勝である。

46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:07:16.69 ID:i2jNfP490


    γ::::::::::::::::桃::::::::::::ヽ、
   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::  ヽ   
  γ:::::::::人::::人::人::::人  ヽ
 (:::::::::/ ―     ― \  )    お前さん、無理はしないでおくれよ
  \:/  (●)  (●) \ノ  
    |      (__人__)    | _
   \     ` ⌒´     /  
    /           \
      於鍋(春桃御前)

47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:09:29.91 ID:i2jNfP490
               _. --- ._
.         ,..イ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:´ ̄`丶、
       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
.    /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヘ
  ∠:ィ:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.',:.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:\
    /:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.ハ:.:.:|:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:トゝ
.   |:.:':.:.:.:.:.:.:.:|:.:∧:.:.:.:.:!、:.:.!.、:._」',...L:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.N
.   l:.:l:.:.:.:|:.:.:下'ト ヽ:.:.:| x|'´\! ',:l:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.|     宗厳の妻は、近隣の豪族・興ヶ原助秀の妹で、
    V||:.:.:.V:.:.|,ィ=ミ、\!  ィイ¨'トヽ:.:.:.:.:ハ:.:トソ    名を於鍋(または春)といい、春桃御前と呼ばれていたという。
      リ、:.:.:.\|:{ ヒ,ハ     ら、j.| |:.:.:.:.,'ノ〉:|′    彼女が”御前”と呼ばれていた理由は、
        ヽN:.:.:.:| ー‐'     ー-' ,!:.:.:./イ/ヾ    高い身分の者の落とし胤だから、とも言われているが詳細は不明。
        l∧:.:.ヽ   '_     /:.:.// '′
           \:.|`  _,..__ .ィ ./:.:./ー、    宗厳には子が多く、この新次郎をはじめ、五男六女をもうけているが、
          `rァ ´ /  l  ,./:.:/  ∧    彼の子を産んだのはすべて彼女一人。
            /′ /三ミ 、///     ヽ
         / .′ /   `y ´      ヘ.    ちなみに、人質時代、筒井順昭の娘を娶ったという話もあるが、
        ,′|  |   /     .ィ´ ̄ヽ.〉   詳細が不明な上、子供がいるわけでもないので、ここでは除外する。
          /  .|  |  /      ,.'´    |
       ,.'   l  | ./    /         |
.       /    '、  ! /    .イ           ,!
      |       \l/ ィ´ ./        /

48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:11:25.24 ID:i2jNfP490
   ____
   /ヽ__//
  /  /  /
  /  /  /
 /  /  /
`/  /  /
/  /  /
 ̄ ̄ ̄ ̄

 そして時が過ぎ、永禄六年(1563)の六月、
35歳の宗厳のところにある知らせが届く。

50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:13:47.42 ID:i2jNfP490
   _____
   |    |
   /  ̄ ̄ ̄ /__
  / 来い   /_//
  /  胤栄 //  /
 / ___ //  /
/    //  /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /  /

 後に「槍の宝蔵院」とうたわれる事となる
宝蔵院流槍術の創始者、宝蔵院胤栄からの手紙であった。

52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:16:16.71 ID:i2jNfP490


       ____
     /⌒  ⌒\ ホジホジ
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  友達の胤栄和尚からの手紙だお!
  |    mj |ー'´      |  ええ、なになに…
  \  〈__ノ       /
    ノ  ノ

53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:18:43.60 ID:i2jNfP490


     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \    『今、我が寺に剣名名高き
|       (__人__)    |    上泉伊勢守秀綱殿が来ておられます。
/     ∩ノ ⊃  /      一手、ご教授を願われてはどうでしょうか?』と…
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /

55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:20:46.92 ID:i2jNfP490
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ―)  (―)\       上泉秀綱殿といえば、
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \    新陰流を創始した無双の達人というお。
  |              |     どのくらいの腕前なのか、一剣士として気になるお…。
  \               /      これは是非お会いせねばなるまいお。

57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:23:07.95 ID:i2jNfP490
       ____
     /_ノ   ヽ_\
   /( >)  (<)\        もしヘボかったらそのまま叩きのめして、
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \     この宗厳の名を上げさせてもらうお!
  |     |r┬-/      |
  \     ` ̄'´     /

60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:25:20.76 ID:i2jNfP490


         _,. --─- ,_
       -''テ''´  _     ヽ
      ,r'ァ' ,r// , ,     `!
       ´ ' /,'/_ィ,イ ! |   |  ヽ
       l1,l ハ.、`|/| /トィ._|   |   実際のところ、宗厳は秀綱に対し、
       〃 l lュ}  ', -、.V/ / |   かなりの敬意を表しており、宝蔵院へ赴くに際し、
       l| l  '   5iツ  ノ ハ|   先に、馬一頭、平樽酒二、塩鯛五、昆布五把、赤飯一荷を届けさせたという。
        ヽトlヽ`   /,.-シイ″   (これは諸説あるが、また後ほど)
           `¨仁'-'ユ、
           ,r=ニ.ヽ、  l     とはいえ、この時期、自分の腕にかなりの自信を持っていたであろう宗厳は、
      _,.. イ   ヽ`、 ヽ    教えを請うというよりは、名高い剣豪である秀綱と仕合うことで
     f-r'/|     l |   |     何かが得られれば、程度に考えていたのではないかとも思われる。
     | !′|    | |___{
     {|_」 |    ,L. -¬リ
     く ィ |    l     l
       〕.  |     |     |
     ̄ ̄

64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:28:07.87 ID:i2jNfP490
 ともあれ、胤栄に呼ばれた宗厳は、
宝蔵院へとホイホイ出向いていってしまったのである。

   ;ヾ、,.、,、.、rツ ッッシ、:':' r':' _,、-'゙_, 
 ,、,、,ミッン、,._        _,、-'゙_,、-'゙.  
 、ィッ ,:、 ゙''ゞ=ミ、~.: _,、-'゙_,、-'゙  __,  
 }; ヾ ゙' {!li;:,. _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,::|_|  
 ゞァ''゙ぐ _,、-'゙_,、-'゙ _,、-'゙,、-''"" .|_   
 ,ヘ:'_,、-'゙_,、-'゙..::「┴_,エ ┴  ''""_|_|  
  └i'゙-ニ,ニエ,.:|ニ「 _エ ┴  ''""_|_     宝蔵院
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴  __.|_|_
    |エ | ニエ, |ニ「 _エ ┴ 「fj.||__|__| _|
    |エ | ニエ, |[8] _エ ┴ └‐_|_|__l__,|⊥ |__
    |エ | ニエ, |二 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |┴ _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__|
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |__|__| _|_|_
    |エ | ニエ, |工 _.エ 二.._ |_|__l__,|⊥ |__
  -,-=''┷━━|┬ニエ ┬--  .|__|__| _|_|_
   ''ーニ_''ー::、_ ゙┷ 工_二'‐-、,_|_|__l__,|⊥ |__
  二二二`''ーニ`_''ー-、_¨''━、L|__|__| _|_|_
  二二二二二二二`''ーニ_''ー 、_       |⊥ |__


 ちなみに、宝蔵院には道場が備えられており、
門も稽古場も総檜造り、板は全て節穴ひとつなく、能舞台のようであった、と
言われるほどのところだった。

65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:31:10.15 ID:i2jNfP490
         ____
        /⌒  ⌒\
    (ヽ /( ●)  (●)\   /)
   (((i ):::::: ⌒(__人__)⌒::::\ ( i)))    宝蔵院に着いたお。
  /∠ |     |r┬-|     |_ゝ\     和尚はどちらだお?
  (___     `ー'´   ____ )
       |        /
       |       /
         |   r  /
       ヽ  ヽ/
        >__ノ;:::......

67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:33:22.83 ID:i2jNfP490
          /ニYニヽ  
    (ヽ   /( ゚ )( ゚ )ヽ   /)      宗厳殿、遠路はるばる乙っていうwww
    (((i ) /::::⌒`´⌒::::\  ( i)))     早速ながら案内するっていうwwwwwwwww
   /∠_| ,-)    (-,|_ゝ \    
   ( __  l  ヽ__ノ   ,__ )
       \   |r-_,,..、;  /"
         |  | | .二二二二二二二二二 ̄ ̄>
        |  | |`|   |          ̄>./
        |  `ー'    |        / /
          覚禅坊胤栄      /  <___/|
                       |______/

69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:35:45.01 ID:i2jNfP490
        ,-‐──── 、
      /.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::\
        /:,:.:.::::::/:::::::::::ヽ:::::::::::::::\
     /.:.l:.:.:/:/::::::::::::/:::::',:::::l:::::::::::ヾ
      /!:.:.|:.: l/:::::〃::/::::j::::}:::::|:::::::::::ハ
   /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ |::/l.ム_/|::::l:::::l }     宝蔵院の院主、覚禅坊胤栄は、
    N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト |::/|::∧j      宗厳と同じく、この頃には既に槍の名手として名を上げていた。
     ヽム:.} ii;_j    ii;リ ル iレヽ
        `ヘ:ゝ   _     小/      そもそも、上泉秀綱が宝蔵院に訪れたのも、
          ヾ:{>、 _ ィ<}/|/     元は伊勢の国司にして剣豪大名と呼ばれた北畠具教によって、
           ,rイ|  / V     宗厳と胤栄の名を伝えられたのが理由であったと言われている。
          / |l/   / \    
        /*'|/   /'   ∧     つまり、はじめから秀綱は宗厳と会うつもりで来ていたことになる。
      〃   /   / /  /  i
    / /  /゚。 /  {   {   ,。ヽ
   / i  /*' /   〉  〉  ゚+ヘ

70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:38:11.10 ID:i2jNfP490
            (ヽ三/) ))
        __  ( i)))
       /⌒  ⌒\ \
     /( ●)  (●)\ )    和尚殿、ごぶさただお!
   ./:::::: ⌒(__人__)⌒::::\   案内よろしくお願いするお!
   |    (⌒)|r┬-|     |    
   ,┌、-、!.~〈`ー´/   _/
   | | | |  __ヽ、   /
   レレ'、ノ‐´   ̄〉  |
   `ー---‐一' ̄


       /ニYニヽ
   (ヽ   /( ゚ )( ゚ )ヽ   /)
  (((i ) /::::⌒`´⌒::::\  ( i)))  こちらだっていうwwwwwww
 /∠_| ,-)___(-,|_ゝ \
( ___、  |-┬-|    ,__ )
    |    `ー'´   /´
    |         /

 胤栄は早速宗厳を秀綱たちのいる道場へと案内した。

71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:40:29.41 ID:i2jNfP490
                _____
         ,. ‐''三ヾ´彡シ,=`丶、
     /'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
    //.:;:彡:f'""´‐------ ``'r=:l
    /〃彡_彡′,.=、 ̄ ̄ ,.=、 |ミ:〉"
   'y=、、:f´===tr==、.___,. ==、._ゞ{      初めてお目にかかる。
   {´yヘl'′   |   /⌒l′  |`Y}      それがし、上泉秀綱と申す。
   ゙、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゙:::::l{     柳生殿のご高名を伺い、
.    ヽ.__     ,ィnmmm、   .:::|!      是非一度お目にかかりたく思っておりました。
  ,.ィ'´ト.´     ´`""`""`゙″ .::::;'
イ´::ノ|::::l \         ""'   :::/  
::::::::::::|:::::l   ヽ、      ..::  .:::/.、
:::::: ::: |:::::ヽ    ヽ、.......::::/..:::/!\\
::::::::::: |::::::::ヽ    ``''‐--ァt''′ |!:::ヽ:::\
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、       /i|iト、  |l:::::::ヽ:::::\  
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、   ∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::\


74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:43:11.39 ID:i2jNfP490
      ____
     /\  /\        
   /( ●)  (●)\     こちらこそ、剣名名高き上泉殿にお目にかかれて光栄ですお!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\  (この老人があの上泉秀綱…。
  |     |r┬-|       |    一体どのくらいの腕前なのかお?)
  \     ` ー'´     /

75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 01:45:36.97 ID:i2jNfP490
                _____
         ,. ‐''三ヾ´彡シ,=`丶、
     /'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、"
    //.:;:彡:f'""´‐------ ``'r=:l
    /〃彡_彡′,.=、 ̄ ̄ ,.=、 |ミ:〉"
   'y=、、:f´===tr==、.___,. ==、._ゞ{      この二人は、それがしの弟子でござる。
   {´yヘl'′   |   /⌒l′  |`Y}      
   ゙、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゙:::::l{   
    ヽ.__     ,ィnmmm、   .:::|!      
  ,.ィ'´ト.´     ´`""`""`゙″ .::::;'
イ´::ノ|::::l \         ""'   :::/  
::::::::::::|:::::l   ヽ、      ..::  .:::/.、
:::::: ::: |:::::ヽ    ヽ、.......::::/..:::/!\\
::::::::::: |::::::::ヽ    ``''‐--ァt''′ |!:::ヽ:::\
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、       /i|iト、  |l:::::::ヽ:::::\  
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、   ∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::\

84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:01:59.72 ID:i2jNfP490

              _,,,,------,,,,,,,,,_
             ,,-‐'゙⌒         ゙゙'''ー-,,、
        ,,-'""                 `''-、
       ./       ,,-r‐―‐r‐-、,,,、     ゙,!
      /      _,-'l°    |   `゙''-、,,、 丿
     ./  _,,―''""^   .|     ゙l       `''イ
     .,},,,-'""`      ,,ノ  .,、―く,,、   .ィi、  .|
    .l゙       .,,-‐″  .゙ー''¬、,""'-,、 .|.゙l'゙,! .|
    l゙  _、   ,/`       .,,,,,,,,,,゙''-,""'-,と,i´ ゙l
    .l゙ ,,i´:`''i、 │   { ゙゙̄'''-,,゙ーヽi""''i、`'x,ノ .y-∧
    .|,,i´` l, | .| }ィ¬. \   `'-,,,_`゙__r'′ ./''l/'''フ    疋田豊五郎景兼でござる
    .|l゙  .,∠`-゚ ゙---)、 \     ̄  ._、 .ヽヘ.,/
    { ゙ヽ | .゙l      ヽ  ゙l     .,-',_, . ゙'⊥
    .| 丿 .ヽl゙      ‘ l゙     Z""` ` ‘'''/.7
    .レ'゙'゙l,          {     /ン''''''''¬ー"",l
   ,i´  ‘ヽ,,,,y       l゙     _,,,,--、,,_  ,l
   .l゙      |″      ,""   .r'""`,--‐t―,,`'丿
   l゙      .|       .l゙    \ `'--,,,,""'゙‐',!
  ,i´      |       .|     ゙l,_.,r‐-i、,゙l ,!
 .,/       ″      .|      ゙""''ー、,,フ /
  |    .|゙\   、_    `i、             |
: ,/    l゙  .゙l    ゙''ー-,_  \、        ゙l
. l     .|  .|       `''-,,,,`.、      ,l
.l゙     .l゙  |  /''-,、     ``゙「,,,,,,,,二ニ,/
    l゙  .| .|  `'-,, `'-,,,_  .丿
      ′  ` `    `'   `'''""`

88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:05:18.81 ID:i2jNfP490
           ......,,. --'''''゙゙゙゙゙゙゙゙゙''''''''-
          .....-::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::--.....,,,__
         /::::::::::::::::::::::::::::::  ::::::::::::::::::::::ヽ
      /゙゙゙::::::::::::::   ::::::::::::::   :::::::::::::::::::::丶
      /:::::::::::::::    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
     //:::::::::::::::::::       ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     //:::::::::::::::::::::::::         :::::::::::::::::::::::  ヽ
    /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::        ::::::::::::::::  :::::丶ヽ
    i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::        ::::::::::  :::::::ヽ丶
     i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ''''''''''''ノ:::::::::::ノノ
     i::::::::_,,,...,,,:::::::::::::::::::::::::ノ:::ノ::::ノ:::::ノノ   ノ::::::::::::ノ"
      i::://  ヽ::::::::::/丿丿丿丿丿丿  丿丿丿丿
      i:i   ヽ:::ヽヽ  --''''''''ー--..,,  ___,.--┌---┐
       l丶  丶 丶丶-/~O ゙゙̄ヽ--_/O ヽ-- ̄ ヽ
       i:ヽ  |   ヽ,,      | ̄|   / /  // ヽ          鈴木意伯と申します
        iヽ  i    丶    /  \  /  i,,,,,,.../ ̄ヽ
       ii  ̄~|      ゙゙゙゙゙'''''''   丶゙゙゙゙゙ ヽ   |/  /--ヽ
       /  ,  |          .....,...- ヽ  ヽ / -// /|
      /  |  ヽ      ,,     / 丶  └   └  ヽ
      /   |   ヽ       ゙̄''ー-'''/    ヽ   ヽ     ヽ
     /   |    ヽ      ー- /      ヽ   ヽ     |
    /   |      ヽ      /        ヽ   ゝ     |
二/      |       ヽー--''' ヽ ̄ ̄ ̄ \  ヽ  |  ヽ   ヽ
||| |      |          |ヽヽヽヽ/    ''ー..,, ヽ  ----/ヽ
|| ヽヽ ノ   |        /ヽヽ ヽヽ        \ \ \\ \


90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:08:21.04 ID:i2jNfP490
       ____
     /⌒三 ⌒\
   /( ○)三(○)\      こちらこそよろしくですお。
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  (顔でけぇお…。
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:11:45.74 ID:i2jNfP490
           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ     この時、秀綱の息子の秀胤も同行していたという説もあるものの、
      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/     翌年、永禄七年(1564)、下総の国府台における北条と里見との戦において
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//      討ち死にしているため、おぞらく秀綱とこの二人だけだったのではないかと思われる。
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/     (小者の類もいたかもしれないものの、詳細は不明)
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′     
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l      なお、鈴木意伯は別名を神後伊豆守宗治といい、元は秀綱と同じく長野氏の家臣。
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7     疋田豊五郎は秀綱の甥(秀綱の姉の子)と言われている。
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /     両者とも秀綱の最古参の弟子で、
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}     後にそれぞれ自流派(神後新陰流、疋田新陰流)を立てる程の腕前を持っていた。
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ

95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:15:24.78 ID:i2jNfP490
     /.:.:.         \
      /:,:.:.:  /   ヽ    \
    /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー
    /!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ
  /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }   ここで、少し話が外れるが、
   N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j   この上泉伊勢守秀綱(後に改名し上泉武蔵守信綱)について簡単に説明する。
    ヽム:.} ii;_j    ii;リ ル iレヽ  
        `ヘ:ゝ   _     小/     
          ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
     _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
   /| l:|   | ===|   |:l゙ヽ
  /  | l:l   l     l   l::l l
  l  ヽハ    l    l  //  |


98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:19:33.44 ID:i2jNfP490
      __  /ノノノノノノ`-、_
    /ヽヽヽ ソ ノノノ丿ノノノ丿ノ丿ノ\
   /ヽヽヽヽヽヽ\ノノノノノノノノノノノノノ彡\
   /ミミ     ─-___       ≡|
   |≡=   ──  _ __─    =≡|
  .|彡    _         __   ミミ|
  |彡   ノ,─丶       ´─ヽ   ミミ|
  .|彡   ┌───┐  ┌───┐   ミ|
  ゝ━─┤      ├==┤      ├─━/      「元・上泉城城主です」
 ,-`     |      | . .|      | .  |\
 |(/    └───┘  └───┘  ヽ)|
 |6|          /    ヽ          |》|
 \|          ̄`─´ ̄         |/
  |        /////| | | | ヽヽヽ     .|
  .|                        |
  .ヽ                        /
   .ヽ                      /
    ヽ      `───-         /
     ヽ                   ./
       ヽ_________/

       
 上泉秀綱は、上野国(群馬県)勢多郡の大胡城の城主の子として生まれた。
後に上泉城の城主となり、箕輪城主・長野信濃守業正の元で、
長野十六本槍の一人として、または上野一本槍とも呼ばれ、
その武名を轟かせた武将の一人であった。
(上泉城は大胡城の支城。ただ、大胡城の城主であったという説もあり)

99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:23:15.29 ID:i2jNfP490
      __  /ノノノノノノ`-、_
    /ヽヽヽ ソ ノノノ丿ノノノ丿ノ丿ノ\
   /ヽヽヽヽヽヽ\ノノノノノノノノノノノノノ彡\
   /ミミ     ─-___       ≡|
   |≡=   ──  _ __─    =≡|
  .|彡    _         __   ミミ|
  |彡   ノ,─丶       ´─ヽ   ミミ|
  .|彡   ┌───┐  ┌───┐   ミ|
  ゝ━─┤      ├==┤      ├─━/      「新陰流開祖です」
 ,-`     |      | . .|      | .  |\
 |(/    └───┘  └───┘  ヽ)|
 |6|          /    ヽ          |》|
 \|          ̄`─´ ̄         |/
  |        /////| | | | ヽヽヽ     .|
  .|                        |
  .ヽ                        /
   .ヽ                      /
    ヽ      `───-         /
     ヽ                   ./
       ヽ_________/

 また、兵法家として陰流、新当流などの複数の流派を修め、
ここから工夫考案し、新たなる剣術流派「新陰流」を生み出している。

104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:26:18.66 ID:i2jNfP490
        /  ,/ / /   _,..-''
       / / ///  〃 ,r'',.-'"" //     /
  ,.ィ <´  〈,/〃/-//-'""/ / ,/__,,..-/
  } } ,〉 //"" ,r'´ノ ,r'′//-''""二´‐'''~___ノ
  ,) Y ノ // ,r''´‐''""  -='""―-、彡""r'"" ̄´
 ,イ  リ ノ り ,=、、-ニ_~― ~''-=二 ∠""´
 ヾ,ヽ 、, , ノノ {.トヾー-~ニ_-二 ― 二ニ==-‐''""    「上泉秀綱…と言ったな。
  ゝ  ミィイィ彡`ユ.|`\ヽ丶、‐ __ヽ'''三二,,,_      お前は優れた武将だ…殺すのは惜しい。
 〈 `ヾべ_{::::   'ゥ)  `8-、 ヽ‐ 、ヽ`''-_=-      我が武田家に仕えないか?
  ゝ_ノ⌒ヘ~""   _”\    ヽ!\ヽ、'''ー-""ニ.._      永遠の安心感を与えてやろう」
 〈 (._   |∠ィ ,.ノ  /  __ハ_j!      \
  `‐''^   ,. -‐`ヾ__/ヽ. >,、く       \
       r;>-=<´ 〈 ノ_,.            ヽ \
      (l》L -―''''""~´            ヽ  ` 、
      /                `、   `、  lヽ
    /                    ヽ.   l  ||
    !                   `、   !  !|
    `、             、     |   } V,/
      ヽ             |    /  / 〃
        \           ヘ_,. -''""   / ,.イ′
        \             ヽ     l / /
         l           |      |′,'
               武田信玄

 しかし、永禄六年二月、長野氏は武田信玄によって滅ぼされる。
だが、信玄は秀綱の武将としての力量を見込んで仕官を求めた。

106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:30:19.57 ID:i2jNfP490
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llliiiiiiillllllllllllllll/ ̄ ̄ヽlllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllliiiiiiilllllllll /      ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii    だ    .iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii
iiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|    が    |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|    断    |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|    る    |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|         |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|         |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、      /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
:. :. :. :. :. :. :. :. ‐‐--‐‐':. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,.‐- 、 : : : :
                  廴ミノ
                 ///¨' 、
                 y':;:;:;:/⌒i!
                ⑪:;:;:;:;};:;:/;},
      ;il||||li'       t`'---‐';:;:;:l
     ,.r'""''、,┘        7;:;:;:;:;:;:;:;「
    ノ4 (⌒i        .}:;:;:;:;:;:;;/
   /..,__彡{, |         `i:;:;:;:;:;}
   (  .ミi!} l、         .」:;:;:丿
  クュ二二`Lっ)        `==='


 秀綱は新陰流を世に広め、また更に発展させるために仕官を断り、
(ただし、"他の大名には仕えない"と誓約を入れた上で)
豊五郎、意伯の二人を連れて、諸国巡回への旅に出たのである。

109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:34:01.65 ID:i2jNfP490
           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ     
      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/      なお、この長野氏の滅亡は永禄六年ではなく、永禄九年である、という説もあり、
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//      そうなると、秀綱は、上泉上の城主をしつつ、時折諸国を巡り、
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/     武者修行&新陰流の普及に勤めていた、ということになる。
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′    
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l       ただ、秀綱と宗厳の出会い自体が永禄六年であることに間違いはないようなので、
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7     とりあえず、ここではそのままにしておくことにする。
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /     
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}     
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ


113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:37:12.38 ID:i2jNfP490
 この諸国巡回の最中の有名な講談話として、こんな話がある。

      ,,、,、、,,,';i;'i,}、,、
       ヾ、'i,';||i !} 'i, ゙〃
        ゙、';|i,!  'i i"i,       、__人_从_人__/し、_人_入
         `、||i |i i l|,      、_)
          ',||i }i | ;,〃,,     _) 来るなぁ~!
          .}.|||| | ! l-'~、ミ    `) 来たら、この餓鬼を殺すぞーっ!
         ,<.}||| il/,‐'liヾ;;ミ   `)
        .{/゙'、}|||//  .i| };;;ミ   '´⌒V^'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
        Y,;-   ー、  .i|,];;彡
        iil|||||liill||||||||li!=H;;;ミミ
        {  く;ァソ  '';;,;'' ゙};;彡ミ
         ゙i [`'''~ヾ. ''~ ||^!,彡ミ   _,,__
          ゙i }~~ } ';;:;li, ゙iミミミ=三=-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''} ̄~フハ,“二゙´ ,;/;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
 ;;;;;;;;''''/_  / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
'''''  ,r'~ `V ヽニニニ二、-'{ 十 )__;;;;/

 秀綱一行がある村に通りがかった際、
落ち武者が子供を人質にして立て篭もっていたところに遭遇した。

118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:40:47.01 ID:i2jNfP490
         / ,ニ三―=三テ           !
         //ニ二  ‐=三   _二ニ_ ニニ !         
          レ/////    ,.==== 、  , ハ          一つ、私に考えがあります。
        iヒ-、__/__--≠rテ宏,.`Y==f辷示、         そこな御坊、私にその袈裟をお貸し頂けませぬか?
        Y⌒ヽ三 ̄ ̄ `  !`ニラ r厂`ゞィ { リ       
        ! ノrう,         `ー―ネ   }ーY      
        { {  (           ノ{_rっ ィノ、 !       
        ||ト⌒'          r{i!i{{从仆リ ,'        
       _|{!、ゞ ‐ァ  \         `:::::   /       
       / \ゝ  \  ヽ            /
   / ̄/   \   ヽ  ヽ         Y
 /    ヽ    \              人
   ヽ \      \\    \    イ  \

 子供を人質にとられ、村人たちが手を出せないのを見た秀綱は、
少し思案の後、近くにいた僧侶に袈裟を貸してくれるよう頼んだ。

119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:44:04.36 ID:i2jNfP490
         ,;彡ミミミ;'""'''""'''""""'''''""''彡ミミ;,
         フ彡彡;;, ヽ、,, ,..:::..  ,.:'   ゞ;;,ミミゝ
         ';彡ミシ,;r==::;,,':.':::::::..,,,;r=ニニゝ;,,ミ7"'
         "'';;彡'",;;;;;;;;;;;;;;,ヽ:::....r;;;;;;;;;;;;;;;;;,,Y"'ヽ,
         /"'iシi,;;;;;;;;;;;;;;;;;;',l::::"''!;;;;;;;;;;;;;;;;;,ノl⌒"l,
         ,i /,;"ソヾ::;;;;;;;::ノ.l:::.."''ヾ:::::;;;;,''"::l ノ ノ     いいでしょう。
         i., y 'l,  ....:::::::l',;'' ;,, ヽ、   l〆/      暴力を振るっていいのは、異教徒と落ち武者だけです。
          \ヽ;'i:.   "',;':::::::::....ゝ "'ヽ.,:l /"
           \,'l..    "':::;;;'''""  ;''ゝ i''
            "l,::.. r‐,_,. -―''''''ニニノ ..:::l
             l:::..."'ヽ,二ニニ‐''",,; .::/l
             'lヽ、.::"'''''''""""""..:::/ .l
              l;;;;;ヽ、 . :.: :::. . : ..::../  l
            ,r'"l;;;;;;;;;ヽ,,;;,,;,;;;;;;;;;;;;;;/   l"';,
             l;(く;l..:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;''''"" ,;;l)):l
            l;;,"''ー-::;;;;;;;;;;''  _,,,...r'':::::::;;ー;,,
          i''"";ii;;:::::::::::::;i::i:ヽニニン,i,;:,:::::::::::,;l'::ヾ:'i_,,
 __,,,,,,,.....:.....,i"::::::::::::::;ii;:"'t.,::::::::;;;l   /:::::::::;;;;::i'i::;;:::ヾ:::::ー―- ...,,,,,
:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::.ヽ.::;;ii;:::::::';,-:::::;l_,,../;;;'"::::::::::;ii;:::::'"":::::::::'''""''::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::;,,:::::::;;,,::::::;ii;,:::::'":::::::::::;;::,;::::::::::::;;::i;iii::::::::;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::

 袈裟を借りた秀綱は、その場で髪を剃り、
僧侶の格好となって、落ち武者のところへ向かっていった。

122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:47:16.23 ID:i2jNfP490
         ∧
         , ー ヽ
       γ  :「 | ヽ     「わしは僧侶じゃ。
       | 凹:凹  |      殺傷などせぬ。 
        キ  :L__ ./レl     ただ、腹を減らしたその子に
        ヽ _: /] ノ     この握り飯をやりたいだけじゃ。
       「 V    ヽ     ほれ、おぬしもどうじゃ」
               ゞー- -
     / ̄ ̄ヽ            ヽ ←秀綱
   / ̄ヲ ■  |              |

 長時間の立て篭もりによる疲労と空腹、
そして、相手が老齢の僧侶であることに油断した落ち武者は、
秀綱の差し出した握り飯に手を伸ばした…。

125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:50:59.06 ID:i2jNfP490
 その瞬間、秀綱は落ち武者の手をつかみ…!

       ∧_∧ ||
   ||γ""γヽ´∀` )←落ち武者
   | ヽ_人_ノヽ ⌒つ  ||
      て__ノ⌒||  |
     ||       |
     |    || 
          |
    _ノ^ヽノ( ノ( ノ(_
    ヽ ,-ー'"" ̄ ⌒ヽ、/
     ( ((⌒)( ・A・)←秀綱
     (_)) ひ V ̄VU


      ( ̄∧_∩∧_∧
    | ( (Д` l(∀・ )未完成マッスルスパーク!
    |  `ヽ、 ̄´   ,二つ|
    |  / ゝ  ノ__ |  |
    |  | |( (´\J .|  |
    |  (_) ̄(_) |  |
    |  |    |    |  |
    |  |    |    |  |

 見事、取り押さえた。

(※ ホントはナパーム・ストレッチを貼りたかったんだが
 AAが見つからないので未完成マッスルスパークで代用)

128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:54:39.74 ID:i2jNfP490

                    「す、すごい…。
                     あのお侍様は刀に頼らず、無事に子供を助け出した…!
    iーj;二二;,__r‐、         なんという知略、なんという腕前なのだろう…!」
   {~タ-―=二、`ヾ、~l          きっと名のある武芸者に違いない…!!」
 ,-r'""_,,........,__  ` -、 `i)                                             /|
 彡;:;:;:;:;/~_Z_ ̄`ー、_  `l、       ,.-=-.、.                           ,..ィ""~~~~~:::::ヽ
 7:;:;:;:;:/. `ー-ヲ t‐-、!`ヽi::r   ,:、 ,..ム.゚.,..゚..,.、l                         ,r'""::;;;_;;::::::::::__:::::::\
 ;:;:;:;:;/ /   ,.、 `!~|:::)::/   / :K""/ r:'"" ,iii ~\         ,,...-,-、           /,.r''""     ヽ:::::::::::i!
 :;,;-〈 /  Fニニヽ | .|:::l:::ヽ   ラ-{ `""・ ・ ・ 。。 llL_/!      /-v""  `丶、       i""    ,.-。-ュ-.ヽ:::::::::;!
 '   fヽ  ヾ--""  l,/::/r'""  /`ー!: |~r-。、~`-、゚_  lソ     /  l      ` 、      i ,r・')、 |:`''''' "" ヽヽ:::::::ヽ
   | ` 、___,..- '""|::::ゝ   /  l ノ i/`""'"" ´゚-y' ./メ,      /  (・・)`丶、    '''ヽ     l :~ ヽ! ,..-、  ヾ;:::::::::|
   ヽ   /    レ""`‐.、_./  .レ /:; r-ニ、 K ./ 「    r''  //~~`''ーヾ'ー、   ノ     l   f'"" '""~ノ  l |::::::::L
 ヽ        _,.-‐-―`ー""ヽ_l ヾ `ー'"",.! | |_/     |  /、,,..-i'''t=ニ;ラ"",l|`ゝr'     ヽ   ヽ-‐""  //'""二
  `,.-―'''''''''''<.,_     i""   l  ヽ....,,-"" く__/     `ヽy:|`T""~、.,,__  `,i|ヾ |       ヽ、 ,.:-‐-'',/,.r‐''"""
 '' ""        l     i.   `   /    |,~`-、      | :i|  F‐'''""|  ! |ヽイ、_     ,..-‐f彡ゝ--‐"""
           |     `: 、_         ノ   ヽ    ヽ'、  l!;;;;;;;/  / /:::::::`t''''丶、
            l        ~ '' ー― '' ""    /""`'' -、   r|ヽ ,......,,..;:""/:::r:、:::::::ノ
      村人A             村人B                 村人C               村人D


 村人たちは、秀綱の見事な腕前を褒め称えたという。
「七人の侍」にもあるこのエピソードは、元を辿ればこの秀綱の話になる。
まあ、せっかくなので、更にそこからの流用になるキン肉マンネタで紹介をば。

130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 02:58:24.03 ID:i2jNfP490
  、;."`;: .:..――――
  ;":::::::::::::::::ヾ:::::::::::  \
:::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::  ;
::::::::::::::::r^i::::::i^i_::::  /  l   行け!さっさと行け!
::::::iヽ○i l○〉:〉ヽ::::/  ..:::|    その袈裟をもって失せろ。
:::::rヽ∨  i_/ //;イ  .::::::::|    俺が貴様への殺意をおさえられているうちにだ!
:::::::\iJesus //:::i .::::::::::|  
::::::::::::>  † :〈::::::: | .::::::::::|
:::::::::/>―<i :::  |.....::::::::::|   
:::::::/:::::::::::::::/:::::::::::| .:::::::::::|


 そして、この時、袈裟を貸した僧侶は、秀綱の手立てに感嘆し、

「あなたのような人こそ、本当の豪傑である。
 私は剣のことはわからぬが、あなたがその道で大きな悟りを得られた方だというのはわかる。
 凄いお人だ」

 と賞賛して、そのまま袈裟を秀綱へと贈ったという。
なお、この袈裟は、後に鈴木意伯へと譲り渡されたという。

132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:03:00.17 ID:i2jNfP490
                       |   あ
                 __    j   ぷ
             ,,、- '"´   ``゙゙'''{    ぱ
          ,、-''"::::::::.....|ヽ::ノ::/:: ,, )   //
        ,r''..:::::::::::;;;;;xーュ、::}:::::ll| // :`ヽ ・・
         / ..:::::::::ィ'_,イ,,,ィ".l `゙゙'''ヽ|||  ::::ノ'⌒)_,,,,,、-'
、,,      | ::::,、-'t、ゝ- '''""''ー  |;;l|:/ | l| :::゙、 ::::::
  ``゙ '''''''' '''''''''"::''ー、      lレ':::リ / リ ',,,l~゙ヽ、ヘ
         ...::::::::ヽ   :::::l||::X/ ノ / 彡Y| |:: ヽ::::
     .......:::::::::::::::::::: }     ゙'゙::/ ナ "  '}} 、',ヽl }
 ::: ::: : :::::::::::::::::    イ,,,,,,,,,_,、 '"ノ,r,r;、-<  l}:}ノ l|
  ::::::::::::::    ,、-''''" ゙'''ー-(::イ llノ/__,゚ ノ ,彡リ ン〈::::
  :::::::::::   ,、 '" : :_゙' 、'''ーz彡ン== '''' ´ 彡ノl|゙''";;;
  :::  、 '"((゙l゙'ー(c ,>'ーミシ彡  S>'''>ー、  〉;;;;;;ミ
   ,、ィ"::: ',Yt  `゙゙´''"::( (,,,,ノ'''彡彡シ~゙'、;;;ヽ从;;;;ミ
  '" :',O  ',tヽ、,,,__二r''r≦彡天彡"~゙i::r''〉、;;;ヽ;;;;;;ミ
   ::::::::ヽ::::.. '、ヽ、入ミ,,,ヽヾ゙'i":::::::::}  ::リ::{=| ヽ;;;;ヽ、ミ
   彡 〉、:::::..ヽ、l| 从从ヽ',::{⌒'''''l :::/::('-j  ヽ;;;;;;ヽ
     /;;;;ヽ○::: l|il|lリリj||;;;゙llミ'、   イ_r,,ノ  从;v、;;;;
    /,,、-ヘ;;〉、::::::〉从,,゙ リ;;;{.'、::'、__,,,ノ''",,、 シ ミ;;;;;;;;;;
       ノ;;;/`゙''l|リリ 从|;;;;t ゙'",,、-''"''" 从从ミ;;;;;;;
      /:::/   ゙' 、从从|;;;`゙゙"´,;l|从从゙'ー、从从ミ


 ちなみに、この後、落ち武者は村人によって殺されてしまったという。

134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:08:25.67 ID:i2jNfP490
        ,-‐──── 、
      /.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::\
        /:,:.:.::::::/:::::::::::ヽ:::::::::::::::\
     /.:.l:.:.:/:/::::::::::::/:::::',:::::l:::::::::::ヾ
      /!:.:.|:.: l/:::::〃::/::::j::::}:::::|:::::::::::ハ
   /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ |::/l.ム_/|::::l:::::l }     
    N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト |::/|::∧j      その後、秀綱一行は、
     ヽム:.} ii;_j    ii;リ ル iレヽ     先にも書いた伊勢の国司にして名門北畠家の当主、
        `ヘ:ゝ   _     小/       剣豪大名とも呼ばれた北畠具教の元へ向かい、
          ヾ:{>、 _ ィ<}/|/      そこで宗厳・胤栄の話を聞かされることになる。
           ,rイ|  / V        
          / |l/   / \      なお、この北畠具教は、塚原ト伝から新当流の奥義、
        /*'|/   /'   ∧     「一の太刀」を伝えられるほどの腕前であったが、
      〃   /   / /  /  i       後に、信長によって北畠家は滅ぼされることとなる。
    / /  /゚。 /  {   {   ,。ヽ
   / i  /*' /   〉  〉  ゚+ヘ


136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:12:19.29 ID:i2jNfP490
 さて、ここで宗厳と秀綱の話に戻る。
しばらく兵法話に花を咲かせた二人だが、
我慢しきれなくなった宗厳は、秀綱に一手指南の立ち合いを求めた。
      ____
     /\  /\
   /( ●)  (●)\       上泉殿、お話、非常に興味深いものでしたが、
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\   やはり、一度剣を手にとってご指南頂けないものでしょうかお?
  |     |r┬-|       |
  \     ` ー'´     /

138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:16:04.70 ID:i2jNfP490
                _____
         ,. ‐''三ヾ´彡シ,=`丶、
     /'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
    //.:;:彡:f'""´‐------ ``'r=:l
    /〃彡_彡′,.=、 ̄ ̄ ,.=、 |ミ:〉
   'y=、、:f´===tr==、.___,. ==、._ゞ{      そうですなあ…。
   {´yヘl'′   |   /⌒l′  |`Y}      では、この「ひきはだしない」で立ち合い致しましょう。
   ゙、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゙:::::l{   
    ヽ.__     ,ィnmmm、   .:::|!      
  ,.ィ'´ト.´     ´`""`""`゙″ .::::;'
イ´::ノ|::::l \         ""'   :::/  
::::::::::::|:::::l   ヽ、      ..::  .:::/.、
:::::: ::: |:::::ヽ    ヽ、.......::::/..:::/!\\
::::::::::: |::::::::ヽ    ``''‐--ァt''′ |!:::ヽ:::\
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、       /i|iト、  |l:::::::ヽ:::::\  
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、   ∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::\

142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:19:21.36 ID:i2jNfP490
          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\     ”「ひきはだしない」で立ち合い致しましょう”
    /   ⌒(__人__)⌒ \
    |      |r┬-|    |
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''""~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


          ____
        /_ノ  ヽ、_\
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)
| / / /     |r┬-|    | (⌒)/ / / //    だっておwwwwwww
| :::::::::::(⌒)    | |  |   /  ゝ  :::::::::::/    立ち合うとなれば木刀か真剣に決まってるおwwwwww
|     ノ     | |  |   \  /  )  /     そんな玩具で立ち合うなんてこの爺どうかしてるおwwwwwwwwwwww
ヽ    /     `ー'´      ヽ /    /
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l
 ヽ    -一''''''""~~``'ー--、   -一'''''''ー-、
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:23:10.88 ID:i2jNfP490

      ,'     /  /            l    \  ヽ
      !     /  /     /  ,'    |  l   ハ  ヘ、ヽ、_,
.     | !   l   l     /  /   ,イ !   i   ! l ヽ ',` ̄
.     l |   l   l  ,/  〃 ,/   /│ l  j   l│  ! l
    ノ | ! │   | /_// //  / ,' ∧ / |  / j   l│
     ノ l ァ|   |尢/‐=乞t/ / /∠ニ「厂! / ,/  / リ    宗厳は笑っているが、この「ひきはだしない」は、
     イ 八{´l  !レくf{矛:下 '    イ孑テフ イ } /    剣術史において重要な役割を果たす一大発明だった。
.        Vハ  |  r';;z j       r';;zリ /}, '//
        ヽ ',  |    ̄      ,   ̄  チ' /     この「ひきはだしない」は割った竹を束ねたものに皮袋をかけ、
         `ヘ lヽ       _      厶 ./     上から漆を塗ったもので、袋の表面が、ひき蛙の肌のように見えたことから、この名がついた。
             ', {.代ト、         , イ | /     今の竹刀の原型になるものである。
           \_'i| > 、 _ , イ/ V l./
            / ヽj       {`ヽ   ′     これを発明したのが上泉秀綱であり、
.        _ /  「´        ヽ} \      自流派「新陰流」で用いるようになった。
    _, -‐ ´     l‐--‐、 _ -‐ |   ` ー- 、
. r<\\        ヽ '´ ̄ ___ `ヽl|     / /ヽ
 y⌒ヽ \\      V  ̄ _ `ヽl|     / / ∧
./    ヽ. \\     ∨ ̄  `ヽ |     / / /  l
{      ヽ \\    ヽ     /    / / /  │


146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:26:37.72 ID:i2jNfP490
           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||   この時代、剣術家同士が立ち合うとなれば、真剣、または木刀が普通だった。
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ   また、普段の練習においても、使うものは木刀が多く、
      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/   当然、立ち合いや練習中に重傷を負い、死に至ることも珍しくもなかった。
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/      逆にいえば、全力で打ち合う試合など、そう簡単にできなかったわけで、
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′     そのため、秀綱によるこの「ひきはだしない」の発明は、それを覆す一大発明であった。
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l     これならば、例え全力で当てても死ぬことはない。
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7    つまり、練習でも全力で打ち合えるようになるわけである。
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /    これによって、剣術の修行は大きく変わった。
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}    
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´    
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i     
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ


148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:30:38.22 ID:i2jNfP490
        ,-‐──── 、
      /.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::\
        /:,:.:.::::::/:::::::::::ヽ:::::::::::::::\
     /.:.l:.:.:/:/::::::::::::/:::::',:::::l:::::::::::ヾ
      /!:.:.|:.: l/:::::〃::/::::j::::}:::::|:::::::::::ハ  後に、剣術から剣道となった時代にも、竹刀となって引き継がれた
   /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ |::/l.ム_/|::::l:::::l }      この「ひきはだしない」の発明こそ、
    N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト |::/|::∧j      秀綱最大の功績であるとする説もある。
     ヽム:.} ii;_j    ii;リ ル iレヽ     そのくらい、これは画期的な発明だった。
        `ヘ:ゝ   _     小/       
          ヾ:{>、 _ ィ<}/|/       ただ、誰もがそこまですぐ理解できるわけでもなく、
           ,rイ|  / V        宗厳に限らず、誰もが最初は違和感を感じたものと思われる。
          / |l/   / \      (まあ、ここまで露骨に笑いまくったのはやる夫だからということで)
        /*'|/   /'   ∧     
      〃   /   / /  /  i       
    / /  /゚。 /  {   {   ,。ヽ
   / i  /*' /   〉  〉  ゚+ヘ

150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:34:17.01 ID:i2jNfP490
         / ,ニ三―=三テ           !
         //ニ二  ‐=三   _二ニ_ ニニ !         
          レ/////    ,.==== 、  , ハ        
        iヒ-、__/__--≠rテ宏,.`Y==f辷示、        ああ、勿論そちらは木刀でも真剣でも結構です。
        Y⌒ヽ三 ̄ ̄ `  !`ニラ r厂`ゞィ { リ        こちらが使うだけですから。
        ! ノrう,         `ー―ネ   }ーY      
        { {  (           ノ{_rっ ィノ、 !       
        ||ト⌒'          r{i!i{{从仆リ ,'        
       _|{!、ゞ ‐ァ  \         `:::::   /       
       / \ゝ  \  ヽ            /
   / ̄/   \   ヽ  ヽ         Y
 /    ヽ    \              人
   ヽ \      \\    \    イ  \

 ここで立ち合いに際し、秀綱は、自分はひきはだしないを使うが、
宗厳には好きにやってよい、と伝えた。

152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:37:42.46 ID:i2jNfP490
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\     な、な、なんですとっ!?
  /    (__人__)   \    (どんだけこっちをナメとるんじゃこのクソ爺がああああああ!!
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |    ボッッッコボコにしてやるおッ!!)
  \    |ェェェェ|     /

 これは見方によっては相当な侮辱である。
(つまり、自分と宗厳の間に、それだけの力量の差があると言ってるようなものだから)

153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:41:09.08 ID:i2jNfP490
             ____
           /      \
          / ─    ─ \
        /   (●)  (●)  \   しかし、ここで相手の考えに乗っちゃ負けだお。
        |      (__人__)     |    普段の通り、木刀を使うお。
         \     ` ⌒´    ,/
 r、     r、/          ヘ
 ヽヾ 三 |:l1             ヽ
  \>ヽ/ |` }            | |
   ヘ lノ `'ソ             | |
    /´  /             |. |
    \. ィ                |  |
        |                |  |

 自分も同じくしないを使うことを考えた宗厳であるが、
結局、使い慣れた木刀を手に取り、宗厳は立ち合いに趣いた。
しかし…。

155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:44:12.98 ID:i2jNfP490
         / ,ニ三―=三テ           !
         //ニ二  ‐=三   _二ニ_ ニニ !         
          レ/////    ,.==== 、  , ハ        
        iヒ-、__/__--≠rテ宏,.`Y==f辷示、        ちなみに、立ち合うのはそれがしではなく、
        Y⌒ヽ三 ̄ ̄ `  !`ニラ r厂`ゞィ { リ        この者に務めさせたく思います。
        ! ノrう,         `ー―ネ   }ーY      
        { {  (           ノ{_rっ ィノ、 !       
        ||ト⌒'          r{i!i{{从仆リ ,'        
       _|{!、ゞ ‐ァ  \         `:::::   /       
       / \ゝ  \  ヽ            /
   / ̄/   \   ヽ  ヽ         Y
 /    ヽ    \              人
   ヽ \      \\    \    イ  \


157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:48:07.07 ID:i2jNfP490
              _,,,,------,,,,,,,,,_
             ,,-‐'゙⌒         ゙゙'''ー-,,、
        ,,-'""                 `''-、
       ./       ,,-r‐―‐r‐-、,,,、     ゙,!
      /      _,-'l°    |   `゙''-、,,、 丿
     ./  _,,―''""^   .|     ゙l       `''イ
     .,},,,-'""`      ,,ノ  .,、―く,,、   .ィi、  .|
    .l゙       .,,-‐″  .゙ー''¬、,""'-,、 .|.゙l'゙,! .|
    l゙  _、   ,/`       .,,,,,,,,,,゙''-,""'-,と,i´ ゙l
    .l゙ ,,i´:`''i、 │   { ゙゙̄'''-,,゙ーヽi""''i、`'x,ノ .y-∧
    .|,,i´` l, | .| }ィ¬. \   `'-,,,_`゙__r'′ ./''l/'''フ    よろしくお願い致す
    .|l゙  .,∠`-゚ ゙---)、 \     ̄  ._、 .ヽヘ.,/
    { ゙ヽ | .゙l      ヽ  ゙l     .,-',_, . ゙'⊥
    .| 丿 .ヽl゙      ‘ l゙     Z""` ` ‘'''/.7
    .レ'゙'゙l,          {     /ン''''''''¬ー"",l
   ,i´  ‘ヽ,,,,y       l゙     _,,,,--、,,_  ,l
   .l゙      |″      ,""   .r'""`,--‐t―,,`'丿
   l゙      .|       .l゙    \ `'--,,,,""'゙‐',!
  ,i´      |       .|     ゙l,_.,r‐-i、,゙l ,!
 .,/       ″      .|      ゙""''ー、,,フ /
  |    .|゙\   、_    `i、             |
: ,/    l゙  .゙l    ゙''ー-,_  \、        ゙l
. l     .|  .|       `''-,,,,`.、      ,l
.l゙     .l゙  |  /''-,、     ``゙「,,,,,,,,二ニ,/
    l゙  .| .|  `'-,, `'-,,,_  .丿
      ′  ` `    `'   `'''""`

159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:51:40.22 ID:i2jNfP490
         ___
        /⌒  ⌒\         ━━┓┃┃
       /(  ̄)  (_)\         ┃   ━━━━━━━━
     /::::::⌒(__人__)⌒:::: \         ┃               ┃┃┃
    |    ゝ'゚     ≦ 三 ゚。 ゚                       ┛
    \   。≧       三 ==-
        -ァ,        ≧=- 。
          イレ,、       >三  。゚ ・ ゚
        ≦`Vヾ       ヾ ≧
        。゚ /。・イハ 、、    `ミ 。 ゚ 。


 秀綱は自分自身ではなく、弟子の疋田豊五郎に代役をさせることにした。
しかも、条件は先程言ったままである。
つまり、宗厳は秀綱に「自分が相手するまでも無い」と言われたも同然ということになる。

162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:55:33.64 ID:i2jNfP490
           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ
      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/    実際のところ、武芸者が立ち合いに際して、
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//      まず弟子に立ち合わせて、相手の腕前を見る、というのは
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/    別に珍しいことではなかった。
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′    
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l    ただ、それはあくまで、己が格下の相手から挑戦を受けた際のことであり、
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7    それなりに名前も通っており、また小なりとも一領主である宗厳相手に
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /     同じように接したのは、侮辱と取られてもおかしくはなかった。
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´    
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ

164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 03:59:08.09 ID:i2jNfP490
         ___
       /::::::::::::::::\
      /:::::─三三─\   
    /:::::::::(○)三(○):\
   /::::::.:::::::::: (__人__) ::::::::\  /l     ようくわかったお…。
   |::::::::::::::::::::::::::`::⌒´:::::::::::::::| //    これだけナメられたら、もう容赦なんてしないお…。
   \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::///      再起不能なくらいにブチのめして後悔させてやるお…!
   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://
  /:::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::://
  |:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::://
  \::::::::: ̄ ̄ ̄( ̄/
   |`ー―‐、;_;_;_;/:::::::::|

 ここまで侮辱を受けたとあっては、
豊五郎を倒し、秀綱を引きずり出すより他に、選択肢は宗厳にはなかった。

167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:03:03.33 ID:i2jNfP490
       /ニYニヽ
   (ヽ   /( ゚ )( ゚ )ヽ   /)
  (((i ) /::::⌒`´⌒::::\  ( i)))  では、拙僧が審判をつとめるっていう
 /∠_| ,-)___(-,|_ゝ \
( ___、  |-┬-|    ,__ )
    |    `ー'´   /
    |         /

 こうして、柳生宗厳と疋田豊五郎の立ち合いが始まった。

170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:06:12.23 ID:i2jNfP490
            /
          //  
        ///          (⌒\
       ///         ___ \  ヽ 
       (  (        /⌒.三.⌒\ \\ \ 
       \ \    /( ⑪)三(⑪)\ ト\ヽ
         \ \ /::::::⌒(__人__)⌒::: |  \ヽ   いくお!!
          \ \.     |r┬-|    ノ  ノ  \
            \  ヽ   `ー'´   / /    
             /            /  ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
           //  /           ̄ ̄ ̄ ̄)  )
         /  (  ⌒ ̄ ̄ ̄ヽ         ノノ/
      _/  / `ー―――、  )        ノ/
 ー=二三 __ノ        ノノ/       /
                  ノ/
                /
 宗厳は早速仕掛けた。

171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:09:07.69 ID:i2jNfP490
 しかし、
              _,,,,------,,,,,,,,,_
             ,,-‐'゙⌒         ゙゙'''ー-,,、
        ,,-'""                 `''-、
       ./       ,,-r‐―‐r‐-、,,,、     ゙,!
      /      _,-'l°    |   `゙''-、,,、 丿
     ./  _,,―''""^   .|     ゙l       `''イ
     .,},,,-'""`      ,,ノ  .,、―く,,、   .ィi、  .|
    .l゙       .,,-‐″  .゙ー''¬、,""'-,、 .|.゙l'゙,! .|
    l゙  _、   ,/`       .,,,,,,,,,,゙''-,""'-,と,i´ ゙l
    .l゙ ,,i´:`''i、 │   { ゙゙̄'''-,,゙ーヽi""''i、`'x,ノ .y-∧
    .|,,i´` l, | .| }ィ¬. \   `'-,,,_`゙__r'′ ./''l/'''フ    その手は悪しゅうござる
    .|l゙  .,∠`-゚ ゙---)、 \     ̄  ._、 .ヽヘ.,/
    { ゙ヽ | .゙l      ヽ  ゙l     .,-',_, . ゙'⊥
    .| 丿 .ヽl゙      ‘ l゙     Z""` ` ‘'''/.7
    .レ'゙'゙l,          {     /ン''''''''¬ー"",l
   ,i´  ‘ヽ,,,,y       l゙     _,,,,--、,,_  ,l
   .l゙      |″      ,""   .r'""`,--‐t―,,`'丿
   l゙      .|       .l゙    \ `'--,,,,""'゙‐',!
  ,i´      |       .|     ゙l,_.,r‐-i、,゙l ,!
 .,/       ″      .|      ゙""''ー、,,フ /
  |    .|゙\   、_    `i、             |
: ,/    l゙  .゙l    ゙''ー-,_  \、        ゙l
. l     .|  .|       `''-,,,,`.、      ,l
.l゙     .l゙  |  /''-,、     ``゙「,,,,,,,,二ニ,/
    l゙  .| .|  `'-,, `'-,,,_  .丿
      ′  ` `    `'   `'''""`

175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:12:05.15 ID:i2jNfP490
     |  |   |   |
     _||_||__||  ||
    (__/   `ー――
   (___/  r
    (_レノ)\   ___
    ●\__/__/●
  / \_\三/_/ \
  |  ⌒ (_人_)∴・  |  ぐぇあ
  \ :・∵ |r┬-|      /
       ' ̄ ̄`

 宗厳の木刀はかすりもせず、
逆に、疋田豊五郎のしないは宗厳を打ち据えた。

 宗厳の一敗である。

176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:15:02.61 ID:i2jNfP490
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\     「………」
  /    (__人__)   \
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /


       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\     「…………………」
  /    (__人__)   \
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /



       /ニYニヽ
   (ヽ   /( ゚ )( ゚ )ヽ   /)
  (((i ) /::::⌒`´⌒::::\  ( i)))  宗厳殿、大丈夫かっていうwwwww
 /∠_| ,-)___(-,|_ゝ \    豊五郎殿の見事な一本でござったっていうwwwwwwwwww
( ___、  |-┬-|    ,__ )
    |    `ー'´   /´
    |         /

178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:18:30.73 ID:i2jNfP490
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\     「…………………………な」
  /    (__人__)   \
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /


        ノ L____
       ⌒ \ / \
      / (○) (○)\
     /    (__人__)   \     納得いかねーお!!
     |       |::::::|     |    わけわかんねーうちに負けて、納得なんかできるわけねーお!
     \       l;;;;;;l    /l!| !   もう一本、立合いを所望するお!!
     /     `ー'    \ |i
   /          ヽ !l ヽi
   (   丶- 、       しE |そ  ドンッ!!
    `ー、_ノ       ∑ l、E ノ <
               レY^V^ヽl

 負けた後、すぐに宗厳は再度の立ち合いを所望した。
勝敗以前に、なぜ負けたのかがわからない、というのが大きかったと思われる。

181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:22:10.94 ID:i2jNfP490
         / ,ニ三―=三テ           !
         //ニ二  ‐=三   _二ニ_ ニニ !         
          レ/////    ,.==== 、  , ハ        
        iヒ-、__/__--≠rテ宏,.`Y==f辷示、        よろしいでしょう。
        Y⌒ヽ三 ̄ ̄ `  !`ニラ r厂`ゞィ { リ        豊五郎、お相手を。
        ! ノrう,         `ー―ネ   }ーY      
        { {  (           ノ{_rっ ィノ、 !    「かしこまりました」
        ||ト⌒'          r{i!i{{从仆リ ,'        
       _|{!、ゞ ‐ァ  \         `:::::   /       
       / \ゝ  \  ヽ            /
   / ̄/   \   ヽ  ヽ         Y
 /    ヽ    \              人
   ヽ \      \\    \    イ  \

 秀綱もこれを承知し、再び、宗厳は豊五郎と立ち合った。

183以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:24:53.68 ID:i2jNfP490
 宗厳と豊五郎、二度目の立ち合いが始まった。
しかし…。

  「でやーっ!」
  「その手は悪しゅうござる」

       /ニYニヽ
   (ヽ   /( ゚ )( ゚ )ヽ   /)
  (((i ) /::::⌒`´⌒::::\  ( i)))  宗厳殿、再び貴殿の負けでござるっていうwwww
 /∠_| ,-)___(-,|_ゝ \      というか、まるっきりさっきと同じだっていうwwwwwwww
( ___、  |-┬-|    ,__ )
    |    `ー'´   /´
    |         /

  宗厳の二敗目であった。

184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:27:07.78 ID:i2jNfP490
       ____
     /ノ   ヽ、_\
   /( ○)}liil{(○)\   …も、もう一度だけ!
  /    (__人__)   \   もう一度だけ立ち合いをお願いするお!
  |   ヽ |!!il|!|!l| /   |
  \    |ェェェェ|     /

 「よろしいでしょう。豊五郎、お相手を」
 「かしこまりました」

185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:30:10.84 ID:i2jNfP490
         ____
       /::::::::::  u\
      /:::::::::⌒ 三. ⌒\     
    /:::::::::: ( ○)三(○)\   (このままじゃマズいお…!
    |::::::::::::::::⌒(__人__)⌒    この宗厳の面目にかけて、なんとしても勝たねば…!
     \::::::::::   ` ⌒´   ,/    なんとしても……!!)
    ノ::::::::::u         \
  /:::::::::::::::::      u  
 |::::::::::::: l  u            
 ヽ:::::::::::: -一ー_~、⌒)
  ヽ::::::::___,ノ

 同じ相手に、それも自分は木刀、
相手は(自分が玩具のようだと嘲笑した)ひきはだしないでの立ち合いに二度続けて負け、
宗厳は完全に追い込まれた。

187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:33:30.36 ID:i2jNfP490
 そして三度目の立ち合い。

     ∵∴∵         : . .. :∵..::::/U::∪:`U
    ∵∴∵∴: : . .         ::(つ´    ヽ
". : ∴∵   ....... :  .:   . =-―‐‐ /0      ',-,,,_  ‐-,,,_
".. : :     ....:: :: . :::::::  ,,;-‐=ニ二_{o       :}_二ニ=-‐'''~"
"∵     ::..::   .:::::::    ~'''‐-  ヽ ~~""'''―-----―'''"
"      ∵::  :::∵/ ̄ ̄ ̄\.   |ヽ、___,.,/  ∴∵"
    ∴∵::.  ::/ ::\:::::::/:::: \ /   ::/   ∵
    ∵∴:: .::::   <●>;::::::<●>  \...:∴::  これが・・・この柳生宗厳・・・
  ∵:..:.: /⌒ヽ::l⌒`i (__人__)    |∵::   真の力だお・・・!
  :/⌒ヽ|  |;; ;|  | ` ⌒´    /∴:: 
 (  ヽ;;ヽ__ノ;;; ヽ__ノ ! ̄ ̄ ̄ ̄
 >‐' /´.:.:.:.::::::::::::ヽ`ト、 .:∴::  . ∴∵∴  スタークエイク!!!!(仮名)
"( : :/0   .:.:.:.::::::::::::', :    .. ...::∴"
∵ |o    .:.:.:.:::::::::::::}: :: ..... ::∵

191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:41:38.51 ID:i2jNfP490
 しかし、
              _,,,,------,,,,,,,,,_
             ,,-‐'゙⌒         ゙゙'''ー-,,、
        ,,-'""                 `''-、
       ./       ,,-r‐―‐r‐-、,,,、     ゙,!
      /      _,-'l°    |   `゙''-、,,、 丿
     ./  _,,―''""^   .|     ゙l       `''イ
     .,},,,-'""`      ,,ノ  .,、―く,,、   .ィi、  .|
    .l゙       .,,-‐″  .゙ー''¬、,""'-,、 .|.゙l'゙,! .|
    l゙  _、   ,/`       .,,,,,,,,,,゙''-,""'-,と,i´ ゙l
    .l゙ ,,i´:`''i、 │   { ゙゙̄'''-,,゙ーヽi""''i、`'x,ノ .y-∧
    .|,,i´` l, | .| }ィ¬. \   `'-,,,_`゙__r'′ ./''l/'''フ    そ の 手 は 悪 し ゅ う ご ざ る
    .|l゙  .,∠`-゚ ゙---)、 \     ̄  ._、 .ヽヘ.,/
    { ゙ヽ | .゙l      ヽ  ゙l     .,-',_, . ゙'⊥
    .| 丿 .ヽl゙      ‘ l゙     Z""` ` ‘'''/.7
    .レ'゙'゙l,          {     /ン''''''''¬ー"",l
   ,i´  ‘ヽ,,,,y       l゙     _,,,,--、,,_  ,l
   .l゙      |″      ,""   .r'""`,--‐t―,,`'丿
   l゙      .|       .l゙    \ `'--,,,,""'゙‐',!
  ,i´      |       .|     ゙l,_.,r‐-i、,゙l ,!
 .,/       ″      .|      ゙""''ー、,,フ /
  |    .|゙\   、_    `i、             |
: ,/    l゙  .゙l    ゙''ー-,_  \、        ゙l
. l     .|  .|       `''-,,,,`.、      ,l
.l゙     .l゙  |  /''-,、     ``゙「,,,,,,,,二ニ,/
    l゙  .| .|  `'-,, `'-,,,_  .丿
      ′  ` `    `'   `'''""`

 結果は、宗厳の三連敗であった。

192以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:45:04.34 ID:i2jNfP490
          ____
        / .u   \
        ((○)) ((○))
/⌒)⌒)⌒. ::::  (__人__) l_j :::\    /⌒)⌒)⌒)    ………………………。
| / / /     |r┬-|     | (⌒)/ / / //
| :::::::::::(⌒) U .| |  |    /   ゝ  :::::::::::/
|     ノ    | |  |    \  /  )  /
ヽ    /    └ー.┘    ヽ /    /

 「五畿内一」とまで称された自分が、
秀綱本人どころか、その弟子にすら一太刀も浴びせることも出来ぬまま、
三連敗を喫してしまったのである。
普通なら、ここで終わりである。

196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:50:39.44 ID:i2jNfP490
         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\  
     /    。<○>:::::<○>。      …か、かくなる上は、上泉殿!
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j      是非とも一本御教授願いますお!
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜
    /  ⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。  
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

 ・ ・  ・ ・ ・   ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
 だが、しかし!宗厳は逆を行ったッ!

 なんと!秀綱本人への立ち合いの申し込みッ!
弟子にすら手も足も出なかった者が、師への立ち合いの申し込みである。
一笑に付されて当然の行為であった。

197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:54:16.37 ID:i2jNfP490
     /ノYニヽ
    / (0)(0)ヽ      
   /  ̄`´ ̄ \     宗厳殿、その願いは流石に如何なものかとっていう
  | ,-)    (-、.|
  | l ____ l |
   \   `ー'´  /
       .n:n    nn
      nf|||    | | |^!n
      f|.| | ∩  ∩|..| |.|
      |: ::  ! }  {! ::: :|
      ヽ  ,イ   ヽ  :イ

 実は宗厳が来るより前に秀綱一行と勝負し、
同じように敗北を喫していた胤栄も、この時は宗厳をたしなめたという。

200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 04:58:18.52 ID:i2jNfP490
            / ⌒`"⌒`ヽ、             
           /,, / ̄ ̄ ̄ ̄\            どうか、どうか…!お願いしますお!!
          /,//::         \        
         ;/⌒'":::..            |⌒ヽ    
       /  /、:::::...           /ヽ_ \ 
     __( ⌒ー-ィ⌒ヽ、   /⌒`ー'⌒  )    ノ_____
    ━━━`ー──ゝィソノー‐ヾy_ノー─"   _ノ゙ ̄⌒

 それでも、宗厳は、なんとしてもここで秀綱と立ち合いたかった。
恥も外聞もなく、秀綱に立ち合いを求めた。

203以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:02:47.52 ID:i2jNfP490
                _____
         ,. ‐''三ヾ´彡シ,=`丶、
     /'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、"
    //.:;:彡:f'""´‐------ ``'r=:l
    /〃彡_彡′,.=、 ̄ ̄ ,.=、 |ミ:〉
   'y=、、:f´===tr==、.___,. ==、._ゞ{      ………わかりました。
   {´yヘl'′   |   /⌒l′  |`Y}      柳生殿、刀をお持ちくだされ。
   ゙、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゙:::::l{   
    ヽ.__     ,ィnmmm、   .:::|!      
  ,.ィ'´ト.´      ´`""`""`゙″ .::::;'
イ´::ノ|::::l \         ""'   :::/  
::::::::::::|:::::l   ヽ、      ..::  .:::/.、
:::::: ::: |:::::ヽ    ヽ、.......::::/..:::/!\\
::::::::::: |::::::::ヽ    ``''‐--ァt''′ |!:::ヽ:::\
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、       /i|iト、  |l:::::::ヽ:::::\  
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、   ∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::\

 秀綱は宗厳の必死の求めに応じ、立ち合うことにした。

205以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:05:48.53 ID:i2jNfP490
         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\  
     /    。<○>:::::<○>。     …!! 
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j    あ、ありがとうございますお!
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜
    /  ⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。  
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

 宗厳は勇躍立ちあがって、木刀を構えた。
宗厳と秀綱の立ち合いが始まったのである。

210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:10:36.73 ID:i2jNfP490
         ___
       /::::::::::::::::\
      /:::::─三三─\   
    /:::::::::(○)三(○):\
   /::::::.:::::::::: (__人__) ::::::::\  /l     もう敵う敵わないとかどうでもいいお。
   |::::::::::::::::::::::::::`::⌒´:::::::::::::::| //    とにかく、なんとしてもせめて一太刀なんだお…!
   \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::///      
   /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://
  /:::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::://
  |:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::://
  \::::::::: ̄ ̄ ̄( ̄/
   |`ー―‐、;_;_;_;/:::::::::|

 弟子たる豊五郎にすら勝てなかった身である。
最早、宗厳の考えに勝ち負けはなかった。

 宗厳は、決死の覚悟で秀綱に仕掛けた。

212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:13:36.87 ID:i2jNfP490
しかし、
 
         / ,ニ三―=三テ           !
         //ニ二  ‐=三   _二ニ_ ニニ !         
          レ/////    ,.==== 、  , ハ        
        iヒ-、__/__--≠rテ宏,.`Y==f辷示、        柳生殿、その太刀、取りますぞ。
        Y⌒ヽ三 ̄ ̄ `  !`ニラ r厂`ゞィ { リ       
        ! ノrう,         `ー―ネ   }ーY       ぱしっ
        { {  (           ノ{_rっ ィノ、 !       
        ||ト⌒'          r{i!i{{从仆リ ,'        
       _|{!、ゞ ‐ァ  \         `:::::   /       
       / \ゝ  \  ヽ            /
   / ̄/   \   ヽ  ヽ         Y
 /    ヽ    \              人
   ヽ \      \\    \    イ  \

216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:17:18.75 ID:i2jNfP490
         ___
       /::::::::::::::::\
      /:::::─三三─\   
    /:::::::::(○)三(○):\
   /::::::し::::::::: (__人__) ::::::::\        あ
   |::::::::::::::::::::::::::`::⌒´:::::::::::::::|    
   \::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
  /:::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 
  |:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|  ころん
  \::::::::: ̄ ̄ ̄\:::::::::::::::::::::::| 
   |`ー―‐、;_;_;_;/:::::::::
 
 秀綱は一声かけると、簡単に宗厳の木刀を叩き落としてしまった。
太刀を振るう、振るわない以前の話であった。

219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:20:19.46 ID:i2jNfP490
     //            //  そんなっ…!
    / / __,‐⌒ヽ、       //  バカなっ…!  バカなっ…!
   / / /   '─ \    / /   常識外なっ…!  ありえないっ…!
  //ノ ノ-、 (○つ\  / /   どうして…!  こんなことがっ…!
//  | 。(○)  、゚ ヽ, ヽ l l   どうして……  こんな…"
/   ヽ Uヽ__,,,トー'i   )| |  あってはならない……!  常識的に……!
      ノ    ` ⌒''  ノ | |  どうして…
    (           } ノ ノ  どうして…  こんな…
     ヽ         //  こんな…
      ヽ      //      こ ん な こ と が っ … … !

 流石にこれ以上、立ち合いを求めることもできず、ここで一旦終わりとなった。
というより、あまりの一方的敗北に宗厳自身が呆然とし、動けなくなっていた。
先にも書いた通り、宗厳はこの時点で「五畿内一のつわもの」とまで称された使い手であり、
己の強さにもそれなりの自負があった。
それが、どうしようもないくらいの一方的な、惨敗以外の何物でもない結果だったのである。
呆然とするのも無理はなかった。

221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:23:26.69 ID:i2jNfP490
           ,.. --- ..
       ,..-.:. ̄.:..:..:.. : : : : `丶、
      /:..:..:. ..: : : : : : : : : : : : :\
    /:ヘ=、、:._: : : : __:ヽ:_: -^,.ト、
   ノ:..:..:./:..  ̄: :7´:―― : :|‐: :´、: ヽヽ
  ー-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:イ:.ハ:.. : j:.. :}:.、ヽ:. トヽ  この立ち合いには諸説色々あって、
    !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ノ ' }:./_}_イ:. } |:.|||   鈴木意伯が立ち合ったというもの、最初から秀綱が立ち合ったというもの、
    Vl:.:.|:. Vl´「_ 、` ノ′ _ノ:ソ:イ: リ ノ   この他、宗厳が真剣であったり、逆にしないを使うことに応じていたり、
      }:ハ: : l f7「::`ハ   /:::7}7イ:/}/   秀綱側も木刀を使っていたり、はたまた素手だったり、
     ノヘーl、: :!VZツ     ヒ:ノ/:.//   あるいは3回連続ではなく、3日間に分けての試合だったりと、
        `ィヘ:ト、 _   _   ノ:イ/     色々パターンはあるものの、結果としての
      rく、\` ヽ二コ:千:|K、′     
      |:..:ヽヽ\: :Yニ|: :!:/j!:.l     「宗厳が宝蔵院にて秀綱一行と立ち合い、一方的に敗北する」
      ト:..:..:.\ヽ\!r|┴=ミ!r ァ7
     |!::.:..:.ヽ\ヽ|!    /7 /     というところは全て共通しているので、
      j::.l::..:..:.⌒ーァ⌒}   / / /^}    今回は個人的好みで、疋田豊五郎メインのエピソードを使わせてもらった。
      |::.:.\::..::.::.::>ー'―-L∠_¨´   
      l::.::.:..:. ̄ ̄ト 、, --、―弋i
       ヽ::.:..:..:.::..∧/    ヽ  i _ .. -―
       ``ーニ´/ー-、   | _|
       _. -―  ̄  ト―.:「:.:l
                 ヽ:..__:L_|
                ヽ.__)ノ

223以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:27:16.61 ID:i2jNfP490
 己の負けの不可解さに心を囚われた宗厳は、
試合後、秀綱歓待の席も離れ、一人、思案に篭った。

                     /´ ̄ ̄ ̄  ̄ ヽ
                    /           \
                       /:::::             \     もうわけわかんねーお……
 _______ +      /:::::::::                 ヽ
 |i:¨ ̄ ,、    ̄¨.: i       |:::::::::::                    |
 |i: /ヘ:\     :i|     _ |::.:. : :     ,,ノ:..:ヾ、       |
 .|i:〈`_、/´_`>.、  :i| ,.r:;'三ヽ:: :: . ー'""´   ,,、  ー‐‐,,     /`、
  |ii~~'、;'´`,'~,;~~~~:i|;イ:;:"":::::::::::\;;。(ー一)   (ー一)。;:;:. /::::: ヽ
  |i`::;:':::::;::;:'::::::::::;.:i|`。⌒/7, -──~ 、(___人___,)""⌒;;::/::|:::::〆::\
  |i::::::;:':::::::::::::::::::::::i| ::::://,::::..    "" ニニヽ、⌒ij~"";_ ィ /:::::::|:::::〃::: : ヽ
─|`ー=====一 | ::::::|_|;;、:::.__y-ニニ'ー-ァ ゚‐─'───┴────── ‐
::::::`ー―――‐一´ ̄~   ̄       ̄

227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:30:11.54 ID:i2jNfP490
       ____
      /_ノ::'::::ヽ_\
    / <ー>::::::<ー>\
   / ///(__人__)/// \    なんでそれがしの剣が当たんなくて、
   |     |r┬-|      |    疋田殿のしないが当たるんだお…?
   \     ` ー'´    /    おまけに、上泉殿には太刀を振るうことさえできなかったお…。
     >         |
    /           |
    /           |
    | 丶    ヽ  /  |
   /| /      | /   |
   ( ∪  /(ν_)\∪  ノ
   \  / .:    |  ノ
     )ノ .:    \ |

230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:33:14.38 ID:i2jNfP490
         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\  
     /    。<一>:::::<ー>。     「五畿内一のつわもの」なんて名前自体、
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j     井の中の蛙そのものってことなのかお…?
     \、   ゜ ` ⌒´,;/゜
    /  ⌒ヽ゚  '""'""´(;゚ 。  
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.

233以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:36:14.73 ID:i2jNfP490
       / ̄ ̄ ̄\
     / ─    ─ \
    /  <○>  <○>  \.      これから…どうすれば……
    |    (__人__)    |
    \    ` ⌒´    /
    /              \

     ____  
   /      \
  /  _ノ  ヽ__\ 
/    (─)  (─) \    どう…すれば……
|       (__人__)    |  
/     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |  
  \ /___ /

     ____  
   /      \
  /   /    \\ 
/    (─)  (─) \    ………
|       (__人__)    |  
/     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |  
  \ /___ /

236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:39:11.61 ID:i2jNfP490
         ____
       /      \ て
      /  \    /\  そ
    /    (●)  (●) \ 
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   ,/ 
    ノ           \ 

                     _____  
           r⌒ヽ、   .  / ー  ー\
          / \  \. / ( ●) ( ●)  
         _/ / ヽ   /     (__人__) \     …決めたお!
        〈__/  . |  |       ` ⌒´   | 
             /  .\     i⌒\   / 
            ./   / ⌒ヽ, _.ヽ  .\/"
        .__   r  /     |/ー、\   \ 
       .""ヽ |  i,        ノ   .\^   i
         .| ヽ./ ヽ、_../   /     .  ヽ、__ノ
         .i /  //  ./   
         .ヽ、_./ ./  /    
             ./ /      
           .ノ.^/   ダッ
           |_/  

 そして、意を決した宗厳は秀綱のところへ向かった。

237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:42:29.23 ID:i2jNfP490
     |┃    
 ガラッ. |┃  
     |┃  ノ//   ./ ̄ ̄ ̄ \
     |┃三    /  \   / \      失礼します!
     |┃     /  (●)  (●)  \ 
     |┃     |    (__人__)     |
     |┃三   \    ` ⌒´    /
     |┃三   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \

239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:45:18.22 ID:i2jNfP490
                _____
         ,. ‐''三ヾ´彡シ,=`丶、
     /'"".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
    //.:;:彡:f'""´‐------ ``'r=:l
    /〃彡_彡′,.=、 ̄ ̄ ,.=、 |ミ:〉"
   'y=、、:f´===tr==、.___,. ==、._ゞ{      如何なされましたかな。
   {´yヘl'′   |   /⌒l′  |`Y}       柳生殿。
   ゙、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゙:::::l{
    ヽ.__     ,ィnmmm、   .:::|! 
  ,.ィ'´ト.´      ´`""`""`゙″ .::::;'
イ´::ノ|::::l \         ""'   :::/  
::::::::::::|:::::l   ヽ、      ..::  .:::/.、
:::::: ::: |:::::ヽ    ヽ、.......::::/..:::/!\\
::::::::::: |::::::::ヽ    ``''‐--ァt''′ |!:::ヽ:::\
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、       /i|iト、  |l:::::::ヽ:::::\  
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、   ∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::\

 秀綱の前に訪れた宗厳は、姿勢を正した。
そして…。

241以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:47:18.86 ID:i2jNfP490
                             人,ノ
lllllllllllllllllll!      ,;; .;;''      ,:,:,:,:,:  illllllllノ 上
llllllllllllllllll!,,,,,   i  ;; i/ ;;;,,       ,,,,,,,  illlll丿 .泉
lllllllllllllll'l!iil||||||||||lゞ  ((|||||||||||||llllliiiiii'''  ;illllllヽ 先   ←宗厳
lllllllllllll'l! _,,,,,ニニ,, ヽ  ``..:::  ノ^==- ..,_   illllllllノ 生
llllllllllll'l!ク',...,(‐'..;)ヽ >  .::::: ク   (`'"" `i¬、 'illllllヽ :
lllllllllll'l!' `'--‐`¬' ノ   ヾ、¬‐-ニ二二.フ'' ` 'illlllノ ! !
llllllllll'l!##;; ''   ノ      `           'illlllヽ,.-、,.-
lllllllll'i!     /                   'illlllllllllllllllll

243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:50:32.12 ID:i2jNfP490
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllllll/ ̄ ̄\llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiilllllll/      ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|  し 新  |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|  た 陰  |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:.!;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;|  い 流  |:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|  で が  |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;::;::;::;::;::;::;::;::;:__O__;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::|  す    .|;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;
;. ;. ;. ;. ;. ,. -|二二l' - .,;. ;. ;. ;. ;..|   :     |;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;..
: :.,. - '    |二二l     ' ‐ .,:. ヽ、_______ ノ :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :..
'        ̄            ' - `.,: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
                         ' - .,: : : : : : :/
         ,ュョニ                   '  - .,/
         ゞ' 丿                      i|
______  _____ / ⌒~~\____________  ,,,,,              !  ,,,,
   f~j   .{     ヽ     i. ,...t__r..,    ,pqi,_       _f_,ノ_
  .iilllllllli;  |`i   /  丶   l!.i;;;;;;;;;;;;;;i   .l_`"" ,_i    k:j. ( /i_/;(
  |,{lllllll|{ .} {_  {    l.   l! |,l;;;;;;;;;l.}  _,,,{l  {.i   {`'"" .{ {;;;;;;;;;;
  i.|lllllll|.} ゝ.,L._,i'_______ノ   | {,i;;;;;;;;;;l/ (iiiilllヽ‐、}.}.   |,|  |.|;;;;;;;;;;
___ .fL.,..、」__.{:;:;:;i.i.ii):;:;:;:;:;/________i. |;;;;;;;;;;; /llllllllllllllllllヽ.   l,ト-‐/イ.,_r_,.
____ | |.__{ |__ |:;:;:;:;:;:;:;:;:;/____________ {;;;;;n;;; {lllllllllllllllllllllllヽ_____.トr't |_} /_|
  ,{ }  {.l、 '{:;:;:;:;;:;:;:ノ,i      _};;;;i i;;/lllllノillllllllllllllllllヽ  {,| .| l | | `
  '‐‐'  '¬ }:;:;:;:;:;/'       `¬,,,,ノiill/iilllllllllllllllllllllllヽ '-' ,.-' j
        i:;:;:;:;:;ゝ        (ll||||||||||lli`‐r-、..,,____}     ̄
         `¬‐‐'         """"'''''''''''''''''`¬' `‐'

 こうして柳生宗厳は、生涯の師となる上泉秀綱に弟子入りし、
新陰流に入門することとなったのである。

246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2008/09/07(日) 05:54:35.77 ID:i2jNfP490
       \ヽ, ,、
        `''|/ノ
         .|
     _   |
     \`ヽ、|
      \, V"
         `L,,_
         |ヽ、)  ,、
        /    ヽYノ
       /    r''ヽ、.|
      |     `ー-ヽ|ヮ
      |       `|
      |.        |
      ヽ、      |
        ヽ____ノ      
        /_ノ ' ヽ_\
      /(≡)   (≡)\
     /::::::⌒(__人__)⌒::::: \      
     |     |r┬-|     |      
     \      `ー'´     /
     /          \
     (  |          |  )
     \|    э    |/
       (    ,,,,    ,ノ
       \  、(U)ノ ノ
         \/  /            ┼ヽ  -|r‐、. レ |
         /  /\            d⌒) ./| _ノ  __ノ 
      ⊂⌒__)__)

【やる夫で学ぶ柳生一族(その1):「柳生宗厳・新陰流入門の巻」】 完

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