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やる夫まとめ劇場(仮)

自分が面白いと感じたやる夫系スレをまとめるサイトです。長編を多めにまとめていきたいと考えていますので、時間がある人はどうぞ。
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やる夫で学ぶ柳生一族 その57「沢庵和尚、東海寺の住持となる」 前編

304やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:16:14 ID:RVPnpP9I0
 このスレは、「柳生新陰流」を担った剣豪の一族「柳生一族」を
史実をベースとしつつ、適当にエピソードを盛り込んでいく形で紹介するスレです。

【今回のメイン柳生 : 柳生但馬守宗矩(やぎゅう たじまのかみ むねのり)
             柳生十兵衛三厳(やぎゅう じゅうべえ みつよし)】

   / ̄ ̄\
  / ノ  \ \
 |  .(●)(●)  |        大和柳生藩初代藩主にして柳生家の当主、
. |  (__人__)  |        そして徳川将軍家剣術指南役、柳生但馬守宗矩だろ。
  |    `⌒´  |    ) ;;;;).  常識的に考えて…。
.  |        |    .) ;;;;)
.  ヽ       }   /;;/
   ヽ     ノ   .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/

                  ,ヘ
      ____      / /
     /\  /\   / /
   /( ⌒)  (⌒)\/  /    柳生家の嫡男、柳生十兵衛三厳だお!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\ / 
  |     |r┬-|       |
  \     ` ー'´     /
  /          \
 /             \
/  /\           ヽ
 /   \          ノ
U      ヽ        ノ

309やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:19:41 ID:RVPnpP9I0

【寛永十六年(1639)時の柳生一族系譜】

  大膳長永
     :
  <柳生家>
     :
    ├─────┐
  柳生永珍   中坊源専
     :
    ├─────┐
    家厳      重厳
    |    (七郎左衛門)
    |     (松吟庵)
    ├───────────────────────────────────────────┐
    宗厳                                                              .妹
  (新左衛門)                         .【江戸柳生】                             |
   (石舟斎)                        .(大和柳生藩)                          <幸徳井家>
    ├───┬───┬────┬───────┐                                |
    厳勝   久斎   徳斎     宗章          宗矩                               友景
  (新次郎)             (五郎右衛門).     (又右衛門)                              .|
    |                            (但馬守)                                |
    |   【尾張柳生】                   |                                  |
    ├────┬────┬────┐        ├─────┬─────┬─────┐       .|
    純厳    利厳.     妹     厳倚      三厳       友矩      宗冬      .六丸    友種
   (久三郎)  (兵庫助).         (権右衛門)   .(十兵衛)    .(左門)     .(主膳)
           |                   (幼名:七郎) .(刑部少輔) (幼名:又十郎)
           |
           ├─────┬────┐
          .清厳      利方     .新六
        .(新左衛門)  .(茂左衛門)

311やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:20:45 ID:RVPnpP9I0
【第1部(その1~11)のあらすじ】
 時は戦国、乱世の時代。
大和国柳生庄の領主、柳生新左衛門宗厳は、上泉伊勢守秀綱創始の新陰流の正統を継ぎ、
後に名を石舟斎とあらため、その剣名を天下に上げた。
しかし、長男新次郎厳勝の不具廃嫡、豊臣家による所領の没収、
新次郎の長男、久三郎純厳の死など、柳生家に辛く重い苦難が襲い掛かる。
だが、徳川家康の招きに応じ、「無刀取り」を以って家康に指南を請われた際、
末子・又右衛門宗矩を推挙したことで、再び柳生家にも光が差す。
その後、関が原の戦にて徳川家に味方したことにより、柳生家は旧領を回復、
更に家康が幕府を開いたことで、宗矩が将軍家剣術指南役となり、
柳生家、そして柳生家の新陰流…「柳生新陰流」は、一気に繁栄の路を進む。
そして、柳生家の家督を宗矩に、新陰流の正統を兵庫助に継がせた石舟斎は、
慶長六年(1611)、78年の生涯に幕を閉じたのであった…。

【第2部前編(その12~24)のあらすじ】
 石舟斎の死後、宗矩は正式に家督を継ぎ、新たなる柳生家の当主となった。
またその翌年、柳生庄にて宗矩に待望の嫡男・七郎…後の柳生十兵衛三厳が誕生する。
そして、大坂の陣による豊臣家の滅亡、一代の英傑・徳川家康の死を以って、
戦国の世は完全に終りを告げ、新たな時代「江戸時代」が始まる。
その新しき世において、柳生家は将軍家指南役となった宗矩の「江戸柳生」、
尾張徳川家指南役となった兵庫助の「尾張柳生」の二家に分かれ、
宗矩は「坂崎事件」を解決するなど、剣術指南の枠を超えた才を発揮し、柳生家を発展させ、
兵庫助は新たな時代の剣、「直立たる身」の工夫を編み出し、新陰流を発展させる。
その後、時は寛永・三代将軍家光の世に移り、尾張においては後の柳生連也斎厳包こと新六が誕生、
江戸においては十兵衛が小姓を致仕するなどがあったが、その末に、遂に宗矩が諸大夫成を遂げる。
「柳生但馬守宗矩」がここに誕生したのである。

【第2部後編(その25~56)のあらすじ】
 晴れて但馬守となった宗矩だが、知己の禅僧・沢庵が紫衣事件で罪に問われ、
また自身も主君家光より難題を出されるなど、次々と苦難が立ちふさがる。
だが、大御所・秀忠の逝去によって赦免された沢庵より
「剣禅一致」を説いた「不動智神妙録」を受けた宗矩は、
真の大将の剣、『活人剣・治国平天下の剣』を確立することに成功、
これを家光に教授し、信任を確かなものにする。
そして、宗矩の惣目付就任、柳生藩一万石の大名への立身や、柳生新陰流の全国への広がり、
また、十一年ぶりに江戸に戻った十兵衛も、宗矩より印可を授けられるなど、柳生一族は繁栄の絶頂を謳歌する。
しかし寛永十四年、江戸時代最大の一揆「島原の乱」が起こり、幕府は多大な被害を出して、これを鎮圧。
天下は泰平に戻ったのである。

 その後、寛永十五年(1638)、長く蟄居の身となっていた嫡男・十兵衛三厳が赦免され、再出仕を果たすも、
入れ替わるように、その翌年の寛永十六年(1639)、将来を期待されていた次男の刑部少輔友矩が、
柳生庄にて僅か二十七歳で夭折したのであった…。

312やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:21:50 ID:RVPnpP9I0

 寛永十六年四月十三日、江戸浅草の柳生家中屋敷…。

                       /\
                     //\\
                   .///.\\\
                  .///:|| || ||\\\
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 ::::::::::::::::::::/=  =  =  = = = = \::::::::::::::::::::                ノ⌒´
                                                ⌒`´ ,.r''" ""

313やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:23:52 ID:RVPnpP9I0
        ____
      /      \
     /   ⌒   ⌒\
   /   (● ) (● )ヽ   父上、和尚様は今日こちらに来られるのですかお?
   l      ⌒(__人__)⌒ |
   \     ` ⌒´   /
   /             ヽ


   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /   ⌒ ⌒ヽ   ) ;;;;)
 |    (─)(─)  /;;/
. |    (__人__)  l;;,´    うむ、その段取りになっておる。
  |     `∩_ノ)━・'    品川の寺に入られるまで、こちらに滞在頂くように、と
.  |     |_ノ       .上からも指示が来ておるしの。
 /ヽ    |  |_
 |  \_/ ノ ヽ
 \     /_|  |
 | \ /  _/

314やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:25:18 ID:RVPnpP9I0
               ∩_
              〈〈〈 ヽ
      ____   〈⊃  }
     /⌒  ⌒\   |   |     和尚様とは柳生庄で最後にお会いしてから、
   /( ⌒)  (⌒)\  !   !    もう半年以上経ちますお。
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l
  |     |r┬-|       |  /     無事に再出仕も済んで、
  \     ` ー'´     //      書院番として日々勤めていることを
  / __        /       .早く和尚様にもお伝えしたいですお!
  (___)      /


   / ̄ ̄\    ) ;;;;)
  /   _ノヽ_\   ) ;;;;)
 |     (●)(●)  /;;/
. |     (__人__)  l;;,´    そういえば、向こうで和尚と会っておったんじゃな。
  |     `∩_ノ)━・'     何か説法の一つでも頂いたのか?
.  |     |_ノ
 /ヽ    |  |_
 |  \_/ ノ ヽ
 |\     /_|  |
 | \ /  _/

317やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:26:20 ID:RVPnpP9I0

               ____
    , ヘー‐- 、    /ヽ  / \
  -‐ノ .ヘー‐-ィ  /(●.)  (● )ヽ
 ''"//ヽー、  ノ ./:::⌒(__人__)⌒::::::ヽ     柳生家の嫡男として
  //^\  ヾ-、.|    |r┬-|     |    相応しくと振舞うよう、激励頂きましたお!
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)\   `ー'´    /
/    <^_,.イ `r‐'゙ ::::ヽー‐-..、  ,..-‐|、
\___,/|  !  ::::::l、:.:.:.:.:.ヽ /:.:.:.:.| \


   / ̄ ̄\  ´_
  /   ⌒ ⌒_ 
 |     (●)(●)
. |     (__人__)
  |      `⌒´ノ ) ;;;;)     ほう、それは有難いことじゃな。
.  |         }  .) ;;;;)    よくお礼をするのじゃぞ。
.  ヽ        }  /;;/
   ヽ     ノ  .l;;,´     (やはり和尚に頼んだのは正解じゃったかの)
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/

318やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:27:29 ID:RVPnpP9I0
         ____
       /     \   
.    /       \       あー、そういえばその時、
.  / /) ノ '  ヽ、 \     父上が拗ねて出仕せずに籠もられたとかいう話を
  | / .イ '=・=  =・= u|    伺いましたお。
    /,'才.ミ) (__人__) /
.   | ≧シ'  ` ⌒´   \      …ホントですかお?
 /\ ヽ          ヽ


   / ̄ ̄\    て
  /  _ノ ヽ_\  そ
 |     (●)(●)
. |     (__人__)         う゛…。
  | u    `⌒´ノ ) ;;;;)
.  |         }  .) ;;;;)
.  ヽ        }  /;;/
   ヽ     ノ  .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/

319やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:28:55 ID:RVPnpP9I0
       ____
     /      \        (…やだこの反応マジっぽい)
   / ─    ─ \ 
  / -=・=-   -=・=- \     どうして父上ほどのお方がそんなことを…?
  |      (__人__)  U  | 
  \     ` ⌒´     /


        / ̄ ̄\
      /       \     色々あったんじゃよ、色々。
      |::::::        |  
     . |:::::::::::     |   …言っとくが、わしは悪くないからな?
       |::::::::::::::    |          ....,:::´, .
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´

321やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:30:47 ID:RVPnpP9I0

                 / ̄ ̄\
               / .\,  、/\     _,,
               | (●) (●) .|     l;l          そ、それより十兵衛!
              . |  (__人__)  .|  _,_,|,|_,        最近、毎晩のように主膳を
                |   .`⌒´ u  |, ト-=y  丶       晩酌に付き合わせてるそうではないか!
              .  |         }  ヽ `i, ̄‐^l  
              .  ヽ        }   ヾ~ `  i,       あやつまで酒飲みにしてどうする!
                 ヽ     ノ _   ヽ、   ;i,     少しは控えぬか!
                ,,_,i     y,ソト,,__  ヽ、   ;i,
               ,/r-'"j  / / ii, `ヽ、-x,,゜r  ;i
            ,,/'/__.L、    /ヾ、"i   `ヽ `;i  i,
          ,/  /_iーヘ,ヽ、 , /i" ヽ、 i     `、'i   iヽ、
         _,) ヽ "   ネメ、_ii"~        _Yri   l, ヽ、
        _,,,>t 、ヾ、    ゞ;;/         /  ,¬    V⌒l
       ,y`;,,__   ,i     /ii'         / r-/|    l l
    _/^,,,  ヘ  l    /iil        /  l"v' y     }  l
 v=4⌒ヽ、 j  --,,,if   /iii|       ,,  〈-ヘ_,、 <、    /  i|
   ヽ, ,, i、   _,,tv   /iiiii      ム、 / /  ヽ、ヽ、_x--ー‐- 、
 __,,,l ii Yi___,lk /   }iiiiil    ヘ __,,,,,,___/    `x'"^   ,,,,,   \
     ^ ̄⌒ヽ  ヘ、  ,ノiiiii|、__,,,y,,_,,,/ ヽ、  ,/   ,,,-‐‐ `',,   ヘ,、
   ,,,_  \  ヽ  `>- liiiiiiil ¬">--  ヽ ヽ  i   i/   _,, /   } i
     "- ,,   }  / /iiiiiiil  /      l  l l   lK   ^~'  / |
        \ーヾ  /iiiiiiiil  /        i   i |   |i`'ヽーミ_/  /

               ____
            /      \
    i⌒',   /   ⌒    ⌒\      そんな露骨に話逸らすなんて
    |  つ / u  ( ○)liiil( ○) \    あんまりですお、父上!
    |  | |        (__人__)   |
    |  | \       |r‐- l u./     あと毎晩なんて付き合わせてないですお!
    |   ̄ ̄   ,- 、 `ー'´   \    主膳の奴は三日に一度程度で、後は他の連中と飲んでますお!
    \____  ヽ  ヽ___)   | 
           \⊂_         /
           \ `ー─── ' ヽ

323やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:32:16 ID:RVPnpP9I0
 









                               ...................................
                          ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                       ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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                  :::::::::::::::      …ほう、すると、貴様自身は      :::::::::::::::
                 :::::::::::::::                              :::::::::::::::
                  :::::::::::::::     毎晩飲んでおるわけだな?      :::::::::::::::
                    :::::::::::::::                        :::::::::::::::
                       ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                          ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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324やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:32:47 ID:RVPnpP9I0
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325やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:33:08 ID:RVPnpP9I0
                                 Y
                ,. '"´三二二三`ヽ      _)
              /,ィ彡'"´ ̄  ̄ ``ヾミヽ     〈
              /   /    夢     ', ヽ    )
            /   /::(         ノ:::)  ヽ   く    この痴れ戯けがッ!
              /   /く´‘`ヽ ',从,' ∠‘``',   ヽ ノノ   貴様、俺の手紙をちゃんと読んでおらんのかーッ!?
          /    ハ´ ̄`フ.:;;;;;:: ヽ ̄`フ',   ヽ ) 
            /    /     ,,   ,,      ',    〈 
         /   /::、  /   .;;;;;;'  ヽ   /::ト、   〃
         ./   //:::::::; l /⌒ー一⌒ヽl ;:::::ト、V // )
        /   // 1:::::;  V.:ViiiiiiiiiiiiiViiV  ;:::::ト、V /   )
      /   // ./.l:::::;. /l /´  ̄ ̄`ヽ  ;_ ___ノ      <へ/`ー ヘ、\
       /   // /  l::::; l | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|   ;::: ̄\    <へ/ ((_))   \_\
     /   // /   1::; | |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|  ;::! i i 弋 <へ / ((_))       ( _(
.     /   // /   / l:::;.   |WWWWWW!  /1 | | _ノ  / ((_))    ((_)) //<
    /   // /   / .|ヾ、  L二二二ニノ / | | |  ヽ  ) /    ((_)) //へ〃
.   /   // /   /   |(__ノ\ /xxxxxヽ/   /! ! !  ム/// _((_))  //へ〃
.      // /   /  ノ  ',  l}}}}}}}}}}}}}  /| | | | ./////   //へ〃
     // /   /  ハ:::::::::.\ V´ ̄`Vく/ .ノ⌒i//////>⌒` ̄
.   // /   /   l  >.-、/   ヽ  /(_ ノ//////
   // /   /    |/ /      /////(´`Y //
  .// /   /    V   〉   '"´ ///(´ヽ(`ヽi.  i/
      /    /  〈   _ -<///, \ ヽ ヽ ノ
                   ////( `ヽヽ_人_ノ
                 //////ゝノ
                 沢庵宗彭
              (たくあん そうほう)

         ___
        / .u   \     ゲーッ!和尚様!?
      /((○)) ((○))\
/⌒)⌒)⌒).::::  (__人__) l_j :::\     /⌒)⌒)⌒)
| / / /     |r┬-|     | (⌒)/ / / //
| :::::::::::(⌒) U .| |  |    /   ゝ  :::::::::::/
|     ノ    | |  |    \  /  )  /
ヽ    /    └ー.┘    ヽ /    /

326やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:34:58 ID:RVPnpP9I0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. | u.   (__人__)     あー、和尚、毎度のことではあるが、
  |     ` ⌒´ノ    不意打ちはどうかと思うぞ。
.  |         }
.  ヽ        }      わしはもう慣れたけど。
   ヽ     ノ
    i⌒\ ,__(‐- 、
    l \ 巛ー─;\
    | `ヽ-‐ーく_)
.    |      l


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |      何を言うか。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     これも平常心を養うための修行とでも思え。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|      『まさかの時の沢庵和尚の説法!』とでもしておくがいい。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ 
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\     「それで嫁とのイチャラブタイムを邪魔されちゃかなわんわい」
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |    
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、   
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

328やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:36:30 ID:RVPnpP9I0
       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、. 。ゝ イ 。ノ| | 
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |      それはともかく十兵衛、貴様、相変わらずのようだな。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|     柳生庄におった時も酒浸りだったが、今も相変わらずなのか?
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\     「貴様は酒さえ飲まねばいける筈だから気を付けろ」と
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |      わざわざ手紙にも書いてやったであろうが!
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉


          ____
       / ノ  \\      そ、それは重々承知しておりますお。
      / (●)  (●)\   だから柳生庄にいた時よりも量は減らしてますお…!
    / ∪  (__人__)  \
    |      ` ⌒´    |
     \ /⌒)⌒)⌒)   //⌒)⌒)⌒)
    ノ  | / / /   (⌒) ./ / /
  /´    | :::::::::::(⌒)  ゝ  ::::::::::/
 |    l  |     ノ  /  )  /
 ヽ    ヽ_ヽ    /'   /    /
  ヽ __     /   /   /

329やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:38:26 ID:RVPnpP9I0

    / ̄ ̄\
  /:::::::⌒ ⌒\
  |:::::::::(●)(●)|
 . |:::::::::::(__人__)|    参考人、証言。
   |::::::::::::` ⌒´ |
 .  |::::::::::::::    }    …わかっておるだろうが嘘はいかんぞ?ん?
 .  ヽ::::::::::::::    } 
    ヽ::::::::::  ノ
    /ヽ三\´
    |:::::::::::::::: \


      / ̄ ̄\
    /   _ノ ヽ_\    【参考人証言】
    /   (-) (-)ヽ    えー、毎晩一升は呑んでおられます。
   .|    (__人__) |    あと、朝酒と昼酒と寝酒も。
   .| u.    `⌒´  |
  . ヽ       nl^l^l   (すいません兄上。だって父上の目がマジなんです)
    / ヽ      |   ノ
  . /        ヽ く
     .柳生主膳宗冬
(やぎゅう しゅぜん むねふゆ)

330やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:40:29 ID:RVPnpP9I0
           ____  て
          /       \ そ
        /⌒   ⌒   \   ,'⌒i
      / (○ )liiil(○ )  u \ ⊂'  !    しゅ、主膳!バラしちゃダメだお!
      |   (__人__)      | |  |   つーかお前、いつからいたんだお!?
     \.u |r‐- l        / |  |
     /   `ー'´   ,- 、   ̄ ̄  |   「いや、さっきからいたんですけど…」
      |   (____ノ .ノ  ____/
     ヽ        _つ /
      / `ー─── '   /


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',      確か代官の奴が、
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     「いっとたるが つきに いつつはきえますね。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|      はっはっは」
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\      と言っておったが、あまり変わっておらんようだな…。
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

331やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:41:46 ID:RVPnpP9I0
                  _,, iー' .、 '、. ..'-, .'、      . _..
              _.. イ'".ヽ .ヽ. \ .ヽ. \.ヽ. ..,,, -''"゛
          ,,, ィ'''"`'、  ヽ  ヽ .ヽ  ヽ ヽ,,..ノ‐'゙´
      ._..y‐''゙ヽ. .ヽ  .ヽ  ヽ _> |-.. ┴´
  ._.. -',"  ヽ  ヽ  ヽ  .ヽ./ ~    _,,二ー 、
."`',.  ヽ   ヽ  .ヽ  .l./ ゛    ./´   `'-.\       __,ノ
  .ヽ  .ヽ   ヽ._,, ;;ゞ゛     ./   : 夢   ヽ ',        )    貴様のような奴には、
 、 .ヽ  . ..lr‐'"´/      / .l,    ~''"   .! .!    -=ニ   今一度、説法をくれてやるわー!!
 .ヽ._.. ゙‐'゙゛   ,./        /',''''''!ly、     ._.イ│      ,)    
: '''´     ./ ,-      ,/'''''゙‐'t;;',',   ,i,'!!~゙゙} .|      ⌒ヽ  さあ行くぞ!
      ././       /         ゙‐''゙⌒.! ',        ノ-、 
     ,,i,'イ゛          /.l  .、   _      |  .l         ⌒ヽ, -、/^ヽ「`
    / .,/ノ           ,' l゙ l.l .,,―`-ニ. ., .,.. l   ヽ
     .,/イ        ,'  l  l ',l゙,.. - ,,..,!.il! l ./    \
.\,  .,''゙,!        l  l ,i'/ッ._,,,,,, .゙!/│ !     .゙y
  .`'-,,"."        l'、 .!.l l .,!.l   ゙l .l',゙ll゙ i____,,,..-'"゛.ヽ..,,,_
    .`'ー、,、     / ゙' l .゙" .',.|    !/.|"!/          `''
        `゙'ー、、  .!   .\ .! !..,_, . 〃 /
              `'-',,_    ___;;,,.. --┴''''''¨'ー、、
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                               `''ー ..,,,,,,,,.. ‐'


        / ̄ ̄ ̄\
     /ノ     ヽ、 \
    / ( ○)}liil{(○)  \.   は、はいですおっ!!
    |    (__人__)    |
    \ ヽ |!!il|!|!l| /  /
   /::ノ"''フ:ノ|゙ x ''|ヽ!:::_,,,L,,ノ,,ノ_ノ゙>i、
.  i/ヘ" ムノ:::::| i::::! |-''"::::/    ゙ヾノヽ
  /(:::::::゙ソ"_;;;;;;ノ: :V: :ヽ ''"ヽi、  をノ
 (::::ヽ,ノ"!,,_::;/: :i: :i: : :ヽ_;;:::::"ヽi、
  ^゙''" /::::;シ: : : : i , -ii !、\::;;ノ::::)
    (::::ヽへ、: : : i    i/  ゙''ヽ,/

332やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:43:04 ID:RVPnpP9I0

<ドタドタドタ…

     / ̄ ̄\  
   /    _ノ ヽ 
   /    (●)(●)    あの、父上、和尚様が兄上を連れて、
  .|  u.   (__人__)   どこかに行かれてしまいましたけど…。
  .|       |r┬| | 
  ヽ      `ー'./    どこに行かれたんでしょうか…?
  / ヽ       ノ
  /        く 


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     
. | u.   (__人__)    うむ…まあ、直に戻られるとは思うが…ん?
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
    i⌒\ ,__(‐- 、                      __..、~
    l \ 巛ー─;\             ハラリ  _,,...ノ ノ 
    | `ヽ-‐ーく_)                 {  _,'"  
.    |      l                   ゝ´

333やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:44:38 ID:RVPnpP9I0
 









                  _.. -ー-.-、_
                 /         .`'ー.、___
                /                _,, -'
                |  検束庵へ   ,..-'''"´
                ノ           ./ 
          .`ー--─´    行く  ./
           `ヽ             f
             ` 、   by沢庵 /
              丶_____ノ









 ※ 検束庵 : 以前の江戸滞在時、柳生家下屋敷で沢庵が居住していた屋敷内の長屋の一室のこと。

334やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:46:25 ID:RVPnpP9I0

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ⌒)(⌒)           …どうやら和尚はこの中屋敷の滞在がお嫌のようじゃの。
.   |     (__人__)          まあ、あのお方らしいといえば、らしいことじゃが。
    |     ` ⌒´ノ  ,r'゛ヾ
   .l^l^ln      } `‐=   )     よい、上にはわしから説明しておく。
.   ヽ   L     }   ゝ-´  );;;;;;)  主膳、お前は下屋敷に行って、準備をしておけ。
    ゝ  ノ   ノ        .) ;;;;)
   /  /    \       ./;;/
  /  /       \     .l;;,´
. /  /      |ヽ、二⌒)━・'
 ヽ__ノ


    / ̄ ̄\
  /  ⌒  ⌒\
  /   (⌒) (⌒)ヽ
 .|    (__人__) |     承知しました。
 .|      `⌒´  |
 ヽ         /
 / ヽ       ノヽ
/           ヾ


 ── こうして寛永十六年四月十三日、沢庵和尚は江戸に再度入府したのであった。

335やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:48:40 ID:RVPnpP9I0
.  , ゙       ,′,′, /  /   /  /`{         } }  }     }  `  L_ ` 、i      いつもニコニコ、貴方の隣に這い寄る混沌。
\/ /       { {/ ,′    /  ,ニ.._{       -‐- .._    }      } ` 、 |     ニャルラトホテプです!
  丶、     __彡:、 ..__,.'|  |    {  x勹_)`V{     ,  /  /`/        }   ヽ 
     丶、      '⌒¨´ |  |    { 爪 {K,__.:}ヘ   / /}/}/|  /      ,     |      今回は歴代解説役の中で、
      丶、       八  |    :、 } _,辷:ツ   、/}/  _,_,_   |イ      ,′    |     圧倒的得票数(1014票)で解説役の座を
         丶、    /ヘい i {_..≧=-ヽヽ .:       "⌒弐 リ        ん!     |     もぎ取った私!まさに
           `丶、{   }八{ {/\   ′     ヽヽヽ/    ,  ,{ }    |
丶、               丶、____/   \ 、     弋 ^¨´  / / 厶イ    |     「最高に『ハイ!』ってヤツだアアアア
 { {`丶、           }::} `ヽ、    `:、  ー‐' _..≧=‐''⌒)/}/  {     {      ハハハアアアー!」
 :、 、   丶、         }::}     \     `、_.. -‐===‐-ミ{_.. -‐-ミ 
  丶、 .._,,ノ   _      }::}       `:、    ´.._   `¨¨´   \:::::::::::::::}  、         っていうところですよ!
      `¨´   ⌒>、   /::::}         `、  }  ``丶、      `:、::::::::/    \   \  さあ、それじゃあ今から宇宙的知識に基づく
.        _..   ´   丶、/:::::/           `、                 `:∠.._      \   \ 名状しがたき解説を…!
 _..    ´   , ´  _.. -‐、/                        }::::::::}        \   

                       /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
                       ′ l::::i::::ヽ::::::::i::::::::::::::l::::::、:::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'::::::::::::::::::::::::::i
                       i::::'::::::i::::::::ヽ::::::::i:::ヽ:::::ヾ:ヽ:::::::::::::i、、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'
 いや、待て。               l:::::l::::l::::::::::::、\ンヽリll ルノi:::::::::::::::l´  `:::::::::::::::::::::::::::::::〉 i:::::::::::::::::::::::::ヽ
そこは真面目に解説してくれ。   .  l::::i:::::::、::、、ーヽ、  `   l:::::::::::::::l \ 〉::::::::::::::::::::::::::/ ':::::::::::::::::::::::::::::l
                        | | リレ リ 、 ハrJヽ     '::::::::::::::::'(   i:::::::::::::::::::::::::::/  l:::::::::::::::::::::::::::l
 仮にも同じ名字の一族の話を          i  ヽ::l'    l::::::::::::::i   ;:::::::::::::::::::::::::/  ヽ:::::::::::::::::::::::::;
宇宙的に語られてはたまらん。  .        l   ′    i:::::::::::::l i' ´〃〟レリッノノ    \:::::::::::::::::::::::::ヽ
                             ′       、::::::::::  l       \ 〟´ \ヽ:::::::::::::::::::::::::`
                            〈  、       l::::::::::::l  '      /´     ヽ丶::::::::::::::::::::::::ヽ
                            _-´ヽヘ、‐ヽ  i:::::::::::/      /        ` ヽ:::::::::::::::::::::::::、
                          /  l  ヽ ヽ \ l::::::::::'     /       〟  ̄ ヽ:::::::::::::::::::::::::l
                         /  、  ヽ  〉  〉  〉'::::::::::;ヽ ---'-- --、_、 ‐´     ヽヽ::::::::::::::::::::::ヽ

336やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:50:32 ID:RVPnpP9I0
     l   /  / /l         !ト、  ハ __          l `、__
   l l   !l  /l l l         !l __斗l'"「    }       l { /  }
   l l ー-l-L_l__l| !       ミ=j「  l ! l    j       l !l   l
   { !l   l ヽl,,,_「l''十''ノ         ハ,,xj/=ミxl_ /  j!       l l  l       んー、個人的には即「却下だ!」なのですけど、
    ! 代l l㌢示芯ミx        〃ん::(,ハ `jメ ! ;'      |トl  !      AA数4つ、うち女装が1つの貴女が相方だと、
     l l ,,癶l ん::::(,ハ ヾ、      / {'{:::::::}j} ノ l /   r‐、 j l l  l      長く続けるとパターンが単調になりますしねぇ…。
     !! ヾ {代;;;ノ }  \     /   乂゙'''゙丿 / /j }   !  Y  l__  l
     人   `ミ,,,,シ彡   ヽ /  `ミ~'''"~` / / /l  /l  j/  \l      仕方がない!
    ト、 \  `~ ̄                / / / !  /:/ / / \ ヽ     ここは妥協しましょう!
 ト、  l \ \            ト〉    ー=彡 イノ j  //  j f  __   {
 :::ヘ  ト、  `ミ__        、_,,        ノ / //{  /) l  / ~''' 〉     そうと決まれば、早速解説を始めますよ!
 ::::::::ト、   `ミ _二=‐     /  `、       / /  /:::::人 `"/〉〈 r、_ }ヽ   まずは和尚の江戸上府について!
 :::::::::ヘ\  \       {    }   イ::::| /   l:::::::::::ヽ `'" })人 /:::::ハ
 :::::::::::ヘ    ヘ::`''ー- __  `ー '" ,.ィ::::::::::::l    l::::::::::::::::}/       /:::::::::::〉
 ::::::::::::::ヘ   \ヘ::::::::::::::::::>--<:::::::::::::::::::l    l:::::::::::::::/       {:::::::{⌒


                    ......    /.:.:.:.::/.:.:.:.:.:.:/::::::::::::::::::::::::::::::::::: /;:;:.;;:.;:|;:;:;:;.;:;:.:..;ヽ
                        /.:.:.:.:.:|.:.:┛┗:|:::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::: ハ;:;::| ヽ;:;:;.;.;;.;:.;`、
                        |.:.:.:.:.:.:.|.:.:┓┏|:::::::::::::::::::::::::::://:/、|;::|   ヽ;:;.;:;.;..;;`、
                        |.:.:.:.:.:.:|丶.:.:.:.:|::::::::::::::::::::::::/ /:/ ヽ|;;:|     |;:;:;:ハ;:;:;ハ
                       .|.:.:.:.:..:|..;丶..:.:.:|:::::::::::::::::::::/‐‐//‐- |;::|、、    |;:;/ .l;;:;.;:l
                       |.:.:.:..:.:|.;.:;.;.;ゝ.:.:|:::::::::::::::::/,,_...。、   l::/ 丶ヽ-‐--|/  l;;ハ;.;l
  (うーん、超殴りたい。        |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;.;/r`i:::::::::::::::::|、弋::...:ノ_` .l;/  ,ゝ` ̄ヽI   l;l l;;l
   でも、我慢だ九兵衛ファイト!)  |.:..:;:.:|.;.;.;.;..i r-i::::::::::ハ::l       l/   i     i  リ  l;;l
                       |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;i   ( i:::::::::l.l::l  u .   /     lゝ、_,,イ      l;;l
                        |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;ヽ  i::::::::l l:l         _ 丿    ソ      リ
                        .|.:.:.:.:.:|.;.;.;;.;l ヽ イ:::::::l ゙'              ,'
                        |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;;l  | l::::::ト、     ''ー‐‐‐-.    ,'
                        .|.::.:.:.:.|j」;ニニ| .l:::::l...,ゝ.     '‐-'     /
                         |.:..:.:.:.:|  ̄`"゙''''''‐ー-二 ー-....__    /
                         .|.:.:.:.:.:ヽ-....,,_        "'‐‐-二ニ'''>
                         |..:.:.:.:/゙゙゙゙゙゙`゙゙゙             / /、`ー 、,,_,_
                         |..:.:.:ヽ  _              / /  ``゙''''ー 、` ー、

337やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:51:51 ID:RVPnpP9I0
                            _,......................._
               ,.   ´ ̄ ̄ `ヽ、 /,  -―――--、 ヽ、
            ,  ´   _ ,. :     //、          `ヾ、
          / / /   ,       _ ヽ、          \
         / :/ / ,   イ     ,  ヽ 、
         ,  / / /   | |      i   ',  ,           \
          ,  / /  .イ   | |      |    , ‘,            ヽ
        , / イ  /: ! _l ! ,    l i    , , l 
       ,' l   |  |: :{: :l: :`ヽ、l     , ,! /  / l !     さてさて、今回、品川に建てられた新寺に
        l  !   !  !、 ヽ:ヽ }: : l`   / ,イ :/  /  イ :|    入寺するため、和尚は再度上府したわけですが、
        | :|  l 下云心、VI/l'   / イ7:/-、/   / :!    その際、江戸での逗留先は、幕府の指示により、
        | i  ', , |ハ、_ハ    、/イ:/:,.イ:   /   !    いつもの柳生家下屋敷ではなく、
         , l  , ゝム之)ソ      示心、/   /   |    中屋敷とされていたのですよ!
         ! !  ,  l\        之)ソ / ./   ,
        ,  |   l  ト、     、 _`     ムイ     l      まあ、下屋敷だと「検束庵」と命名した
        !  !  ::.,  , \  {  V    ,:'|  |     !     長屋に籠もるから、中屋敷で御客として扱え、
.     _i_:l : :/l,   ,_  、 `´_ ,. -く : !  !     ,     ということなんでしょうけどね。
     {////777//l',   ,/>、. 下、_   _: : |  |       :,
     `/ ̄ ̄}//∧  ∨_/二ヽ/>///>__!  ,      ,
     /      L//∧  ∨╋l 、╋-、//}/,|  |      、
     l       },∧  ∨‐、l ∨╋-、//,!  !        ,
     |        {/∧  ∨┿、.∨┿ {//|  |        、


              .                ___
                           ,ィ::1l, -‐-::l:::l:`丶、
                         ,イl::l/:::::::::::::::l:::!:::|l::::!\
                        ∧/::::::::::::::::::::::l::l::/:::/::::::ハ
                         ∧/::::::::::::::::::::::/``´´"ヽ、:'::::|
                         ト::l:::::::::::::::::,ィ::/      i彡|
  しかし、和尚は結局、 .          ト、!::::::::::::::/、l,'         !彡!
 検束庵に行ってしまった、と。      ∨:::::::::l、:l-、ll\ __... -‐‐ ',::::l
            ......           |:::::::::::lぅlぇ ll `/´ ̄`ヽ !,イ
  何故だ?                   〔!:::::::::::!ー" ヽ ',    ノ 〃 !
                         l:::::l:::::l         ̄ ̄ ヽ!/
                        l:::::l:::::!    ` ´    /
                           ',:::ll::::ト、   ‐_‐   / ヽ、
                     _.. - '' ヽlヽ::l| ヽ、     , イ     `丶、
                  _.. - ''     ヽ ヾ、  ` ー'  !        `丶、
                  `ヽ、       /!       lヽ、       /
                    \    i´:.:.:.ヘ        /:.:.:.ヽl.    /

338やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:53:12 ID:RVPnpP9I0
/          l /   l    l l       l l l   ', : : : :',: :',
|        , ,    |    | !        ! ,' ,  l ,  l: : l: :l
l           l |    : :, ':,:_:_:,: ,   . :/: :.リ/._:/_/: l l: : l: : !: :,
l           l |  , :七:´、ヽヾ:、: . . :/: : /7: /:7: /:、./: :/: : l: :l        簡単にいえば、
|.          | |   、:、ヽVIヽ\:、: : :{: :,//:,イ:/l:VI: /: :/: : :イ: :|   
|   _.     | |   、:イ´云テ下、ヾ 、:l:// イ云テ下、/:/ . :/:,: : :       「分かっているが、客人待遇が気に入らない」
、  {_,  }    | 、  ミ、 ト、 _,心   `    ト、 _,心/:イ . :/: ,: : :|
 、_ _ノ    | |ヽ、 : 、弋z(ソ        弋z(ソ'/: :./: :,: : : !        というところですね。
         |  ', \ : \     '       /. :,.イ : :/: : :.|       立派な屋敷で賓客として扱われるより、
         |  ',  :`ミ 、     ー―‐,   彡'/  : /: : : :|       居慣れた長屋で気楽に過ごす方が
         |   ,  : : lヽ、   ゞ_ ノ    ,イ:,    ,: : : : :        和尚にとってはお好みだった、というわけですよ。
         |   l  : : |: : :>,  . _ .  <_: :/   /: : : : : |
         |   ,  : : |,////!      |///'  :/: : : : : : :,        それは、この日書かれた和尚の手紙に
      __|r--、',  : : l/////∧   ∧///,  :イ: : : : : , -''7777    書かれてますね。
     /////ヽ/∧ : : l//////∧  ∧////  : :/_,..r7///////
     {/////////! : : :!/////´二}77<>、/,  : ://///////////

          _____
         / ヽ____//
         /   /   /   【寛永十六年四月十三日、小出吉英宛の手紙(一部抜粋)】
        /   /   /    『尚々、途中之躰、書中無正儀候。
        /   /   /     但州(宗矩)中屋敷へとの事にて候へ共、
       /   /   /      晴ヶ敷所へ、見事にも無御座荷物共打籠申事、迷惑に存候。
       /   /   /      先如前之下やしきへ参り候』
      /   /   / 
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

339やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:54:30 ID:RVPnpP9I0
                        |.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:..:.:.:|::::::::::::::::::::::::::::::://:/、|;::|   ヽ;:;.;:;.;..;;`、
                        |.:.:.:.:.:.:|丶.:.:.:.:|::::::::::::::::::::::::/ /:/ ヽ|;;:|     |;:;:;:ハ;:;:;ハ
                       .|.:.:.:.:..:|..;丶..:.:.:|:::::::::::::::::::::/‐‐//‐- |;::|、、    |;:;/ .l;;:;.;:l
 なるほど…。            .... |.:.:.:..:.:|.;.:;.;.;ゝ.:.:|:::::::::::::::::/,,_...。、   l::/ 丶ヽ-‐--|/  l;;ハ;.;l
しかし、和尚の気性を考えれば、   |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;.;/r`i:::::::::::::::::|、弋::...:ノ_` .l;/  ,ゝ` ̄ヽI   l;l l;;l
尤もな話だ。             .... |.:..:;:.:|.;.;.;.;..i r-i::::::::::ハ::l       l/   i     i  リ  l;;l
                     ... |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;i   ( i:::::::::l.l::l      /     lゝ、_,,イ      l;;l
 この後、特に騒ぎにも      ......  |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;ヽ  i::::::::l l:l         _ 丿    ソ      リ
なっていないようだし、       .....  .|.:.:.:.:.:|.;.;.;;.;l ヽ イ:::::::l ゙'              ,'
                     ...  |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;;l  | l::::::ト、     ''ー‐‐‐-.    ,'
 「和尚だから仕方ない」          .|.::.:.:.:.|j」;ニニ| .l:::::l...,ゝ.     '‐-'     /
                     ...   |.:..:.:.:.:|  ̄`"゙''''''‐ー-二 ー-....__    /
 というところだったんだろうな。 ......   .|.:.:.:.:.:ヽ-....,,_        "'‐‐-二ニ'''>
                         |..:.:.:.:/゙゙゙゙゙゙`゙゙゙             / /、`ー 、,,_,_
                         |..:.:.:ヽ  _              / /  ``゙''''ー 、` ー、
                         |..:.:.:,ゝ _`--          / /、      `'ヽ ヽ、


.       / /             .  ´        \        \
      / /             /  /    |        \   \
     ' ′            / /      |      '.   ヽ
   |i          /   /     |  |   l    |           '.
   ||           .'    ′    |  |   |  斗十卜.  | |
   ||                |      ,l斗 从 |/| ハ l |∧ | | | |
   ||          l |      |/ | 八  \|' |/.xセ斥≪Ⅵ  | | |     まさに「アンチェイン(繋がれざる者)・沢庵」ですねぇ。
   ||           | |      | Ν.xセ斥k、 |`  "iノ:::/} 〃,  从乂   現代なら、時速4km以上で歩いた途端、
   ||           | | |   Ⅵ〃 iノ::ハ \|    乂zン  / / : ハ   .世界中のカーナビに異変が起こるレベルですよ。
.     l|        | ハ|    .ヾ 乂zソ         .∠ イ |: :  '.
               イ  从    \         ′      .' |: : .     尤も、和尚自身は将軍家に近侍せざるを得ない
.     '.             | \ \  >       r丶     .イ  ': :|: .    自分の立場を、「繋がれ猫」の身と自嘲してますにゃー。
.     \           |  : : く\‐<          イ: ′ ': : |.: :  .
        \ヽ.         ′: : ∧\\_: ≧: .  . _ .   |: |: |_ |: : :|: : :  ' .
          >` =-   /  : :/.:∧. / ,\、:|     ト/_ヽ_: |.: : : : .  \
               /  : :/.:/: ;x{ 二二Y |     /`Y__ }//7ァx: : :
                /  : : : :///|  ―-、〉\    八7--- |///// ヽ: : .  '.
.               /  .: : :/ V///.   r_ノト\\ {  〈_‐ァ ノ////   '.: : .
             / / : : :   ∨/∧  / ノ、 \\ ´  / |'///     |: : : .

340やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:56:57 ID:RVPnpP9I0
                            /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
                            ′ l::::i::::ヽ::::::::i::::::::::::::l::::::、:::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'::::::::::::::::::::::::::i
                            i::::'::::::i::::::::ヽ::::::::i:::ヽ:::::ヾ:ヽ:::::::::::::i、、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'
                            l:::::l::::l::::::::::::、\ンヽリll ルノi:::::::::::::::l´  `:::::::::::::::::::::::::::::::〉 i:::::::::::::::::::::::::ヽ
  あと、そういえば、            ..  l::::i:::::::、::、、ーヽ、  `   l:::::::::::::::l \ 〉::::::::::::::::::::::::::/ ':::::::::::::::::::::::::::::l
 和尚が十兵衛に宛てた手紙というのは    | | リレ リ 、 ハrJヽ ̄    '::::::::::::::::'(   i:::::::::::::::::::::::::::/  l:::::::::::::::::::::::::::l
 どういう内容なんだ?                    i  ヽ::l'    l::::::::::::::i   ;:::::::::::::::::::::::::/  ヽ:::::::::::::::::::::::::;
                                  l   ′    i:::::::::::::l i' ´〃〟レリッノノ    \:::::::::::::::::::::::::ヽ
  どうも飲酒を戒める          ......        ′       、::::::::::  l       \ 〟´ \ヽ:::::::::::::::::::::::::`
 内容だったようだけど。         .....       〈  、       l::::::::::::l  '      /´     ヽ丶::::::::::::::::::::::::ヽ
                                 _-´ヽヘ、‐ヽ  i:::::::::::/      /        ` ヽ:::::::::::::::::::::::::、
                               /  l  ヽ ヽ \ l::::::::::'     /       〟  ̄ ヽ:::::::::::::::::::::::::l
                              /  、  ヽ  〉  〉  〉'::::::::::;ヽ ---'-- --、_、 ‐´     ヽヽ::::::::::::::::::::::ヽ
                             / ヽ 〉  i  l  l  / :::::::::::l、‐´  `        `゙``、     、`::::::::::::::::::::::、

              /  ̄ 二二  ―  _
            _rイ_ ̄        ̄  ―   ミ 、
        . ´   ヽl  ミ  、           `  、
      /      大      ヽ           ヽヽ
        〃   /   '  ヽ \\          ‘,
    /    /,' ,' , ,' i   ', '., ヽ.    、          ', '
    /   〃!l l l l l! l   i! li i ‘,',   ,
   ,'   ,''  l l l l l l    ! li l! i ト ト l ',     ええ、その通りですよ。
   ,   i  l 卅-A ‘,  i! A卅l l ! ! ! ! l  十兵衛出仕後の寛永十五年十一月、
   i   i   .V川zzxミ、  ,': /ィzx川 i! l ! l l  和尚から十兵衛宛に、上府に関する知らせと、
   l    l   .八{{じdヽ `ミ、ツイじd 彡升 !.ト ト!  出仕について注意を書いた手紙が出されているのです。
   l    l ヽ、 .弋zソ     弋ン /彡リ l l リ 
   |   人  \\  、  ' ,   '! lレ'リレリ     その中で、
   |   //∧   トゝ    ̄r'つイ l l
   |  '///∧   ヾ > _/ニ⊃'l|l        「お前は酒さえ飲まなりゃ出来る子だから!
   |  /γ´⌒ヽ ヽ V l / 入l.l ||l_        やれば出来る子だから!(大意)」
   | i i i     ‘, V¨ | ::::::j:::l|l ヽ
   | l l l      , V .!  ::::!:::l\l  i      と書かれているのですねー。
   | l l∧    ヾl  Vl   :::リー'ヽ  i     普段どれだけ飲んでたんでしょうね、この人。
   | l l l∧     ‘,  ‘!  _.イ:    \!

341やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 21:59:32 ID:RVPnpP9I0
          _____
         / ヽ____//
         /   /   /  
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  【和尚から十兵衛への手紙】

『好便の間、一書申し入れ候。
 お手前、お目見えなされ候や、いかが承りたく候。
 但州へ書状進め候。ご息災候や。
 我等事、九月中帰国仕るべきのところ、思いの外、京に隙入り候て、今に居り申す事に候。
 近日隙明き候間、廿日頃には国本へ罷り下るべく候。
 来春は、其の元へ罷り下るべく候。万々其の節承り申すべく候。
 久々ご随意に在所にご座候間、又立ち返りご奉公、少しはご苦労に思召さるべく候。
 ご酒さへ参らず候はば万事相整うべく候。
 其の段随分お心持専用候。尚追て申し入れ候。
 恐々謹言。

 (寛永十五年)霜月十五日
 柳生十兵衛殿 人々御中

 宗彭(花押)』
             //                丶
             Ⅵ                  \               /)
            ^´/⌒  ー=-                  \            __//
       /   /  /        ≧=-‐         ',        /ー‐、 ヽ
      /  / {   {     l   \   ヽ          }      /  , ´¨¨_/}   こちらがその手紙の全文です。
.      ′ ./  /:    \´N≧x   }、 \}            ノ  __    ´   ___/¨¨ゝ'  十一月十五日時点では、まだ京にいて、
               ゝくⅥ ∨ ト、}\l         __         ‘´        二十日頃には故郷(但馬)に帰る予定であること、
      |  ./  ∧ {  \=- ヾ ::.`¬  }       __          '’           江戸へ上がるのは来春になるので、
      | /  / .∧\{   ≧=- r. ..、{     __     __    '’             .その際はよろしく頼むと書いてある他、
      Ⅴ    / lゝ=- .`=-‐ {:ヽノ}--ミ_ ≫     /`⌒ヽ'’      ./⌒ヽ
.     /         l \ \   ` ∧  {、    //_____  \   /-‐‐‐=ミ      「長く故郷にいた後の再出仕で
    /__彡    〃Y::::::⌒)ー‐、¨´',   }:l __/ /    \  \^´/´¨¨丶 ヽ      苦労に思うことも多いだろうが、
ー‐‐='    ./  {{:::{≫=‐-ミ:::::::ノ   、 //'’{ l  {       丶   ',.′    }ハ/      酒さえ飲まなければ、概ね何とかなるはずだから、
\     /   /:::/ ヽ   ',::廴::{-,. 丶  ヽ  }    {{___ノ } /     /        その事を心がけておくように」
  `ー‐    /::〈⌒ \   '::::::}\\ \___} {    /  ゝ-'′
`  ー‐‐‐=彡:::::ノ.  }.   \  }::::::〉 \\   / .八____彡   /              という忠告文が載っていますね。
     /:/ゝ'   ∨     {:::(      ̄ ./--       /
    /:/       〈  ヽ   ',:/       `ー――‐

343やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:01:56 ID:RVPnpP9I0
                   /.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:|:::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::: ハ;:;::| ヽ;:;:;.;.;;.;:.;`、
                   |.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:..:.:.:|::::::::::::::::::::::::::::::://:/、|;::|   ヽ;:;.;:;.;..;;`、
                   |.:.:.:.:.:.:|丶.:.:.:.:|::::::::::::::::::::::::/ /:/ ヽ|;;:|     |;:;:;:ハ;:;:;ハ
                  .|.:.:.:.:..:|..;丶..:.:.:|:::::::::::::::::::::/‐‐//‐- |;::|、、    |;:;/ .l;;:;.;:l
                  |.:.:.:..:.:|.;.:;.;.;ゝ.:.:|:::::::::::::::::/,,_...。、   l::/ 丶ヽ-‐--|/  l;;ハ;.;l
                  |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;.;/r`i:::::::::::::::::|、弋::...:ノ_` .l;/  ,ゝ` ̄ヽI   l;l l;;l
                  |.:..:;:.:|.;.;.;.;..i r-i::::::::::ハ::l       l/   i     i  リ  l;;l
  …で、実際のところ、   |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;i   ( i:::::::::l.l::l      /     lゝ、_,,イ      l;;l
 どうだったんだ?     .  |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;ヽ  i::::::::l l:l         _ 丿    ソ      リ
 十兵衛の禁酒は。       .|.:.:.:.:.:|.;.;.;;.;l ヽ イ:::::::l ゙'              ,'
                   |.:.:.:.:.:|.;.;.;.;;l  | l::::::ト、     ''ー‐‐‐-.    ,'
                   .|.::.:.:.:.|j」;ニニ| .l:::::l...,ゝ.     '‐-'     /
                    |.:..:.:.:.:|  ̄`"゙''''''‐ー-二 ー-....__    /
                    .|.:.:.:.:.:ヽ-....,,_        "'‐‐-二ニ'''>
                    |..:.:.:.:/゙゙゙゙゙゙`゙゙゙             / /、`ー 、,,_,_
                    |..:.:.:ヽ  _              / /  ``゙''''ー 、` ー、

             ___
               ´/⌒\
           //       ヽ
          //         __}},,.. -―-                  「酒ッ!飲まずにはいられないッ!」
               </^⌒  `丶  \  
      / /    /⌒ /::/∧ヽ  \ \ \             ってなもんですよ。
       / /    /   //|:::|:|::: ハ                    いずれまた紹介しますが、後年の史料を見る限り、
        /          /  ::|:|::::  ::| ヽ │    .            全然酒飲みは直ってなかった様ですねー。
           i    l/|/|i∨:::::::jイヘ::::| :::| |:  |. 
      |│      | :| │ |⌒仏:\∨ レ__V|::/|: ハ  |            ちなみに、どのくらい飲んでたかは不明ですけど、
      |│      | :|:::八l Y{:::::ハ\/ 〃⌒ |/::|/|ノ: |           .当時の日本酒は水で薄めたものも多かったそうで、
      |│      |八:::::::l八乂ソ ,   _⊂⊃::/:::|::  |           度数で言えば5%前後くらいだったんじゃないかと
      |     r(\\:::_⊂⊃ 、__(ノ ∠イ|:::::|::: 八          .言われてますね。
          \ヽ\{:个 ._     /」:|:::::|V⌒⌒7         作中の「毎晩一升(約1.8L)+α」っていうのは
       \        V\∨≧=r</ リ:::/ん'⌒ーく⌒)     . .そこから>>1が推測したイメージですので、あしからず。
       \      \    }ヘ_,ノY⌒\/:::/(_     ∨\    
              /}   //∧]土|::L./:::/ 丿      |_} \    では、そろそろ話を戻しますよー!
              /{/   ////∧ハ」::|/:::/ (        |{_    \  ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー!

344やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:03:36 ID:RVPnpP9I0

 その後、柳生家下屋敷…

                               (:;:〃::;;;)
        g _,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,:;::;;(:;〃:;;::〃:;;″
      ,ノ,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;丿:;〃:;;::〃:;;″''',
  ,,,,,,,,,,,,ノ゙,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;,ノ;:;(:;:;;::〃:;;″,);::〃
 ,',',',',ノlllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll:;(:;〃:;;::〃:;;″ :;;::〃
  ̄ ̄ ̄l:   ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ヾ:〃:;;:〃:;;;:〃:;;)
       |  丿,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,丿il″.゙:;ソ'l:;;::〃,:;;;:〃:;;)
       |     .l|l     l:〃:;):;     l  ⌒     |    |ヽヽ
 ,,,,,,,,,,,,,,,,|゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚l|l''''''''''''''''''l :〃 ;),,    l゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚|゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚゚| ;丿:;〃
   l:l'''l |:::::::::::::::::l|l | ̄| _ l:;:〃:;;). .   |::::::::::::::::::::::|::::::::l| ̄l|: ,:.;,丿;;;:〃:;;)
   l:l,,,l |:::::::::::::::::l|l |_|:| : |:l: /~~゙ヽ'    |::::::::::::::::::::::|::::::::l|柳l| ”ー、,,,,,_
   l:l,,,l |:::::::::::::::::l|l   :  ::.l: ヽ;;:;丿,,,,-' |::::::::::::::::::::::|::::::::l|生l|.,l:    `゚‐
   """"|:::::::::::::::::l|l ._,,,,,,,,,,,,、lr''''''゙゙゙~    |::::::::::::::::::::::|:::;;;,.l|  l|゙`  ,'''゙゚゙"ヽ
  .llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,!'''゙゚゙"ヽl|  l| *i,,,'l_ :;:;::゙:;
  : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .'l_ :;:;::゙:;|l" ̄:;:ヽ  `─"'
                             `─"' ヽ_,,丿   .,.,:;;.,;

345やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:04:14 ID:RVPnpP9I0
 ゙̄''ー-、.._                                _,,-―'" ̄
       || ゙̄''ー-、______________,,-―'" ̄
二.二二二二i===||________,| |              | |
    ||    ||;; |  | | ̄ ̄__i__ ̄ ̄| |―┬―┬―┬―| |  |\
    ||    ||;; |  | |   |  |:   | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |  |  \
    ||    ||;; |  | |   |  |:   | |.  i i        | |  |   |
    ||    ||;; |_| |   |_|:   | | (_;;).       | |  |    |
    ||    ||/ /| |         | | ̄ ̄ ̄| ̄''''――| |  |    |
    ||    ||/  /三.三.三.三三|_|―――|゚____,|_|   \  |
    ||    || /                       \  \|
    ||    ||'                             \
//||   /                               \
//|| /      
//         / ̄ ̄\    ) ;;;;)
/     .....  /   ._ノ  ヽ_   ) ;;;;)
         |    (⌒)(⌒)  /;;/
        . |    (__人__)  l;;,´    ひとまず、落ち着いた感じかの。
          |     `∩_ノ)━・' 
        .  |     |_ノ        もっとも、十八日には登城して上様に上府の挨拶、
         /ヽ    |  |_       二十一日には品川の寺へ入寺、ということで、
         |  \_/ ノ ヽ      この先、忙しくなるであろうから、
         \     / .|  |      それまでの間だけでもゆるりと過ごしてくれ。
         | \ /  ._/


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |      まったくだ。
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     帰って早々、説法をかます羽目になるなど、
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|     貴様のところの嫡男も手間を掛けさせてくれるわ。
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /!ー-、K ;:/ | |\
  /  / / ! \| | |::::::::::|! /!  ! |
 , /  / / |┐ \ `━彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

346やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:06:23 ID:RVPnpP9I0

   / ̄ ̄\
  / ノ  \ \
 |  .(⌒)(⌒)  |         ははは…耳が痛いの。
. |  (__人__)  |
  | u  `⌒´   |    ) ;;;;)    そういえば和尚。
.  |        |    .) ;;;;)   京ではまた評判が上がったそうじゃな。
.  ヽ       }   /;;/    .なんでも国師号を辞退したとか…。
   ヽ     ノ   .l;;,´
. /    ∩ ノ)━・'       江戸でも噂になっておるぞ。
 (  \ /|_ノ ヽ
. \  ""  /_ノ  |
   \ /___/


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、_ゝ  イ_ノ| |     フン、あんなもの、俺が受けるものではないわ。
//イ    / /::::、  '´  `  '|| |    与えるなら与えるで、順というものがあろうが。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|    どうこう騒ぐほどのものでもなかろう。
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

347やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:08:47 ID:RVPnpP9I0

 ── ここで場面は変わり、京に於ける和尚の状況についての話になる。

 |\ヽ、            __
 | ヽ、 \       ─ /__.)─ 、
 \ヽ   \   / __      \       _
   ┘ / ̄ ヽ/ /───ヽ\     \  / ̄  \
   \//   //__108.__ノヽ\    │ / / / ヽ、 |    
     |l    | |l M I  Z  U  l |     | |_ | |   |  |     沢庵。
     \ _|、ニ______ノノ     | ̄ \ ノノ /     おみゃーの話は面白いでよ。
      /             フ| /ニ--、    \/     .しばらく京にいて、また話してくれや。
      >‐--ニニニニニ‐ ̄l | | /   /、 |     \
     / | | |   || | |    | |. | | | / | | |      \
    /   \ヽ、_ノノ_ヽ、   // | | |  |ヽ//        ヽ、
    /  /   |二/二\─''" /  \─''/  /       |
   /  /   /  ̄ \ | |   /   / / /         |
   |   |    |‐‐、ヽ   |‐_/─/ / /            |
  |   |    |\ヽ | | /──    / /  |          |
  |__|     l\ニノ   \\   / /   |          |
   / |     |_/ニ─l‐‐l---ニ / /   |      _─/、
             後水尾上皇
          (ごみずのおじょうこう)


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、 ゚ゝ  イ ゚ノ| |
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     承知しました。
/ /イ   /  |::::::| / _┗'   イ 、|
 /   /  |::::::| │ r---ヽ:;/ | |ヽ
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /     ;|/ | |\
  /  / / ! \| |      ./!  ! |
 , /  / / |┐ \ `─彡' |   !ヾー-、
 / /イ | ハ! |==、  ̄乙/{,川ハ!     `ヽ、
 , ' / イ 川ハ、o | `='"oネ、リヾ、      ヽ
  / 人 リヾ `ー、_,彡'"|,リ'   ヽ   _,. ' 〉

 寛永十五年九月、柳生庄での芳徳寺開堂を済ませた後、
堺祥雲寺に戻った和尚だったが、後水尾上皇から召し出しがあり、九月九日に仙洞御所へ参じた。

 そこで暫くの間、在京せよという上皇からの命により、京に滞在する事になった。

348やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:10:43 ID:RVPnpP9I0
               _.. -ー'''''''―-..,,,
             /゛         `゙''ー ..,,,,,,__、    \ \、_ハノ
           ,i'゙,,....,,,、                ,,,,.....,,..二T" ヽ\).',..、
        i./    `''、                  `'';;;;;;i、 /
       ,!l 夢>   i'i|.゙l ,               `'- ヽ,)    
       l:|.`.゛ ./´゙7i}゙'、                ) )   . 俺の講義を聞けー!
          !l,,_  l / '´   ...}               /`ヽ   今日は「原人論」を演ってくれるわー!
        .',_/       / !                /..l_)   
           l ._i、 ,、ヽ !;:;:;ヽ              /   .l,)  
            l. i-'" ゙',/ l;:;:;:;:;\  _,,,,.............../ !    /-、 
            リ',、  .l゙''、|;:;:;:;:;,ノ゙ /   .,.‐',   l    .,ソ/ヘ '"
             '!|.l.  / .゛', ;;l" /   ., /  l,  .',  //  //7/ヘ /l ト、 |\
             _,.l,', ;;,'-'./ ゙./  _,,,/  !  ..l  ,ゞ゛   ___,/ _____V__ | l ヽ|
      ,./ '"   ゙''" / , ''"'''"| / .l   l   .l./
     i'"    ./ ./ /   ., '~',  .l   ! / ;',
   _..-'"゙゙フ'./ / ,/   ./',  .',  .l /;:;:;:;:;:|
 /゛  イ゛,/./ ,/   ,,-',  .l  .', _ '";:;:;:;:;:;:;:;:;|      .、  ,
   , ',゛i!〃゛ /   ., ''.l  ',  .l ,,ミ'゙;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:',゙''-、、   ゙',ゝ、,.l,
 ,..┴-iフ" ./   ._‐{  . !  ', ._ノ'l丶;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|   `''' !./ -',、`′
   / /   .// l  ', .,ゞ゛  !;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: !     . ゙'- `'
 / . /   .,,/゙l゙ .!  .l ._ソ"    .l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: !
   /   ., ''l'7 !  ヽ,,,,','"|      ',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:}
 ./  .,-{..,i,' |  ′    .l_      !;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;!
: '.l.,,i'゙.l |i./ .ヽ      .',,'',、     .l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:!
..ィ ! ', ',`'、.      _,,,',. ゙リ..,,,_   !;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
 ', l  l..,ノ'´ `'-、 .,,...../   ゙'イ;:;:;:;:; ゙゙̄''゙‐' ..、;:;:;:;:;:;:;:;!
 .l .!/      `'-,, \,ノ゙;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:!
 .,','----.... ......,,,,,_、  `'く、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.!
. ゛―----........,,,,_、 .`゙''''ー-ミ;;ッ、,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.!
 ------ ....,,__ .`゙"'― ..,,、.゙/゙'''-、、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l゙
 ー''''''''''''―-..,,_ ゙゙゙̄"'''ー ,,, ./゛    `''ー ..,,,_;:;: /
             `゙'''‐    ~

 その後しばしば院参し、上皇に「原人論」(※)の講義を行ったという。

※ 唐代の僧である華厳宗五祖・圭峰宗密の著作。
 「人の本質を原(たず)ねる」が意の論。

350やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:12:36 ID:RVPnpP9I0

 その後…

 |\ヽ、            __
 | ヽ、 \       ─ /__.)─ 、
 \ヽ   \   / __      \       _
   ┘ / ̄ ヽ/ /───ヽ\     \  / ̄  \
   \//   //__108.__ノヽ\    │ / / / ヽ、 |    
     |l    | |l M I  Z  U  l |     | |_ | |   |  |      うーん…。
     \ _|、ニ______ノノ     | ̄ \ ノノ /      いつ聞いても沢庵の話は面白いでよ。
      /             フ| /ニ--、    \/     . 流石、当代随一の傑僧と言われるだけあるにゃー。
      >‐--ニニニニニ‐ ̄l | | /   /、 |     \
     / | | |   || | |    | |. | | | / | | |      \     それに、あいつには、
    /   \ヽ、_ノノ_ヽ、   // | | |  |ヽ//        ヽ、   紫衣事件の事でもかなり苦労させとるし、
    /  /   |二/二\─''" /  \─''/  /       |   .ここらでひとつ、報いてやらんといかん気がするでよ。
   /  /   /  ̄ \ | |   /   / / /         |
   |   |    |‐‐、ヽ   |‐_/─/ / /            |   …よし!
  |   |    |\ヽ | | /──    / /  |          |  誰か、誰か来てくりゃーせ!
  |__|     l\ニノ   \\   / /   |          |
   / |     |_/ニ─l‐‐l---ニ / /   |      _─/、

351やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:14:40 ID:RVPnpP9I0

 そして、十月一日。

                 ∈)
      (リ、、       ||
         ,!!-─‐;r──‐!!‐- 、
.       /    /        ヽ
.      i                i
      l                ヽ、      ちゅーわけで和尚様。
      ,r(___}{______) .     i     上皇様から、アンタに国師号が
    / ,イ、__゚ノ ヽ.゚___ ノ_ |     !     下される事になったでよ。
    「 ̄|"/\ー'   `ー/\` 「 ̄ ̄``|
    ヽ. 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` )ゝ    ,!      よろしゅー頼むわさ。
   〈 ^ゝ、.___       ___,ゝ(^  _,ノ
     ̄ ├─--:|`下---─|    ̄
      ⊂=====! (二.__.」
       上皇からの使者


       _,.-'"´ 三ミ、ー-、
      / / ィ /⌒`⌒ヽ\
    / / / /    夢  | ヽ
   /    / イ´^ー、   ,.. 、)、 ',
 , '   / / //ヽ、-ゝ  イ-ノ| |  ━━┓┃┃
//イ    / /::::、  '´  ` ̄'|| |     ┃   ━━━━━━━━
/ /イ   /  |::::::| / _┗'  ,イ 、|     ┃               ┃┃┃
 /   /  |::::::| ┃r=━┫;:/ | |ヽ                        .┛
/ / ,イ ,'  | ハ:::::| /! ゝ'゚     ≦ 三 ゚。 ゚
  /  / / ! \| | |。≧       三 ==-
 , /  / / |┐ \ -ァ,        ≧=- 。
 / /イ | ハ! |==、  ̄イレ,、       >三 
 , ' / イ 川ハ、o | `≦`Vヾ       ヾ ≧
  / 人 リヾ `ー、 。゚ /。・イハ 、、    `ミ 。〉

 この日、上皇から沢庵に、国師号(僧に与える号としては最高格のもの)を賜るという話が出たという。

352やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:16:19 ID:RVPnpP9I0
                  _,, iー' .、 '、. ..'-, .'、      . _..
              _.. イ'".ヽ .ヽ. \ .ヽ. \.ヽ. ..,,, -''"゛
          ,,, ィ'''"`'、  ヽ  ヽ .ヽ  ヽ ヽ,,..ノ‐'゙´
      ._..y‐''゙ヽ. .ヽ  .ヽ  ヽ _> |-.. ┴´ 
  ._.. -',"  ヽ  ヽ  ヽ  .ヽ./ ~    _,,二ー 、                /\     /|
."`',.  ヽ   ヽ  .ヽ  .l./ ゛    ./´   `'-.\       \ \、_ハノ  ヽ、|/ |
  .ヽ  .ヽ   ヽ._,, ;;ゞ゛     ./   : 夢   ヽ ',         \)'
 、 .ヽ  . ..lr‐'"´/      / .l,    ~''"   .! .!        /.
 .ヽ._.. ゙‐'゙゛   ,./        /',''''''!ly、     ._.イ│      ヽ,)   何を言っておるかー!
: '''´     ./ ,-      ,/'''''゙‐'t;;',',   ,i,'!!~゙゙} .|      /.
      ././       /         ゙‐''゙⌒.! ',      ヽ    俺如き不肖の野衲(在野の僧)に
     ,,i,'イ゛          /.l  .、   _      |  .l     _)  国師号などいらぬわー!!
    / .,/ノ           ,' l゙ l.l .,,―`-ニ. ., .,.. l   ヽ    ,)   ..
     .,/イ        ,'  l  l ',l゙,.. - ,,..,!.il! l ./    \   /-、
.\,  .,''゙,!        l  l ,i'/ッ._,,,,,, .゙!/│ !     .゙y    /ヘ
  .`'-,,"."        l'、 .!.l l .,!.l   ゙l .l',゙ll゙ i____,,,..-'"゛.ヽ../  //7/ヘ /l ト、 |,,,_
    .`'ー、,、     / ゙' l .゙" .',.|    !/.|"!/               /   V | ,l ヽ| `''
        `゙'ー、、  .!   .\ .! !..,_, . 〃 /
              `'-',,_    ___;;,,.. --┴''''''¨'ー、、
               ̄ ̄           `'-、,
                               `''ー ..,,,,,,,,.. ‐'

                 ∈)
      (リ、、       ||
         ,!!-─‐;r──‐!!‐- 、
.       /    /        ヽ
.      i   .     u       i
      l  u.             ヽ、     そ、そんなこと言われても困るでよ。
      ,r(___}{______) .     i    「国師号をいらんと言われた」なんて
    / ,イ、_○ノ ヽ.○__ ノ_ |     !    上皇様にとても報告できんでよー!
    「 ̄|"/\ー'   `ー/\` 「 ̄ ̄``|
    ヽ. 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` )ゝ    ,!    なんとか受けてくれにゃーか?
   〈 ^ゝ、.___       ___,ゝ(^  _,ノ
     ̄ ├─--:|`下---─|    ̄
      ⊂=====! (二.__.」

 だが、沢庵は「己のような不肖の野衲に国師号は相応しくない」とこれを固辞。

353やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:18:20 ID:RVPnpP9I0
                   / / / ´ {ミ丶   ヽ
                   ,' / / /  }ミ、 ヽ  '.        昔から、国師号を賜るのは名徳の師と決まっておる!
                     |,  〃 , ´ ̄ `ヽ  '.         俺に授けるくらいなら、大徳寺二世・徹翁義亨和尚にこそ
                     |   /  ネ ロ  '.  }  l       追諡するべきであろうが!
             ,  - ―<!   {  |,ル  } i!   {⌒ヽ
            /___   |     ≧ェ.、 rィェ彡 i!   '.   \   上皇様にはそのように沢庵が申していたと言えい!
           /´. -‐- 、`ヽ.|    |   ト   ! i!  .l    丶   
         ' , ´     ヽ |     |〈__ ー|‐`, } i!  .|、    }ヽ    }:::::::
       , -/ /        }     rくWWW/ ハ i!  .|ヾ:、  ノ }    ノ:::::::
      { ' '        ノ .i!   、ト、` ̄ ' イ/リ     |ヽ、`¨´ /  /::::::/
      | { {         /  ハ  ト、 T77´,//ハ     !'//`Y´   /::::::/; /
      | i! '.      /  イ '.  |ヽ }/ i !// //    |///∧   .!:::::/; /ゝ
      |人  `ー一   イヽノ  l .K ///リ/,イ//     !////ハ   ノ/; /ゝ
     /// `ー-‐ 7´ムイ: `ヽ  ! |ヽ`ハ///`//    |/////'>´\/ ´
.     ////////////  {: : : : } i! ト、} } 〉/イ/イ  ,ィヘ .l/: :r‐/XXX >
    //////// '//八  ヽ、:.ノ ハ/リ,〈ノ/〈///ムイ//} ,ノ: :_>-、XXrvへ
.   /////////∧//|::`:<:.:.:.:.:人'ニゝ//,イ {//////7' : : ゞヽ、_`Y )  )
   '//////// ' :: 〉/!:::::::::::`¨´:::::::::::i!:|:://:}::}//////:: ::/ヾ   ン  ゝ
  l//////// :: : //,ト、:::::::::::::::::::::::::::i!::!{::|::ノイ'//////XX(`'ヽィ´  ,ヘノ
  |////// ' :: : ///}::{ > .::::::::::::::ノ.イ:}ノ':::イ'////XXXX/` ' ̄ `

                 ∈)
      (リ、、       ||
         ,!!-─‐;r──‐!!‐- 、
.       /    /        ヽ
.      i   .     u       i
      l  u.             ヽ、     わ、わかったでよ。
      ,r(___}{______) .     i    でも、本当に国師号はいらんのかにゃー?
    / ,イ、_○ノ ヽ.○__ ノ_ |     !  
    「 ̄|"/\ー'   `ー/\` 「 ̄ ̄``|    「くどいわー!!」
    ヽ. 「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄` )ゝ    ,!  
   〈 ^ゝ、.___       ___,ゝ(^  _,ノ
     ̄ ├─--:|`下---─|    ̄
      ⊂=====! (二.__.」

 しかし、これに対し重ねて詔書が下ったため、
和尚は「自分などより先祖にその名誉を与えてほしい」と願い出た。

356やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:20:07 ID:RVPnpP9I0
 結局、沢庵へ国師号を賜る話は流れ、
十一月十五日、徹翁義亨へ「天應大現国師」の国師号追諡が行われた。
この時、その追諡の法要を行ったのは勿論沢庵であった。

                             ___
                            7_y|
          /⌒丶              <_/ /!
   /^!   イ :fェ´r}l               ///'                  _
   !: : :L_イr、 ト=tテ |              ///                  /¨ ̄¨7
   |: :/⌒ヽ: |リ ゝく :!             .///                  ム r--tl
   |: ムハr、/___丈c!V`ヽ.        ,.rtュ'/./                    |リく+!+
   V   /: ゝ='∨k}`ヽ´\___ _,.≠く: / //                  __,.弋、jにレ'_,.._,.r─--=..__ _rュ
    }____ム: :r、: :ト':ハ:::::::::::`ヽ.ヽハノ: :,.-'////                 /´¨ヽ\ムf>、   弋ソ____/´ ̄7
   f、__)`ゝ: :\` {'|::::::|`ヽ::::∨r'j´  ////                 ヽ.  ∨ ニヽテ7'´:::::::::\  丶f^ュ'
   |\ } }: : : : ヽ_| !:::::j  }::::! fゝ-'7///                   ト、 r=ゝ、─ /:::::r¨ ̄ヽ::::∨   | l
   }、: 、! |: : : : : : 〉|::::::| ノ::::∧!:..::////ハ___                {\}   \j:::::/    L:::lr'  :り
    |___j ゝ: : : : /K|::::::レ':::::ノ  j:.://// /  フ}    _            |  >  /|:::::ト、__,.≠<__   l,;
   /: : ∨レjー、/: :/:::_,.≠  /:.//// / /: : :ー'f~f=-マヘ-rft_____   {___>,r、:::\r'____ノ::::/
    ktf、ソ'j   ∧7ハ  ∨´:. ://// ¨´f、: :< ̄`∨l=t=l |t_{-、_: : : )   |: : : : : : `ー|\:::::::::::::::ノ
      i   / ヽ.   (、:. :. :.:. :. 8f、 ∨: :`´ヽノ !j}={ソ !____ノ: : / ハ  ゝ: : : : : : : : :i  >-<
      |   /   \  ゝ--............_| ヽ. ∨: : : ソリ`¨´|リ': : : : :ノ /ハ ∧: : : : : : : : ハ
      ソ   /    ソ  /`<ノ ̄ ̄、  〉、ィュ: : / !=、|´  レ: ムf^ノ\ソ∧: : : :∧: : : : :}
     |   }    / ヽ/       ∨ノ }: : \7==、.  / ̄!: : :|   { |: : : : / ∨: : ::|
     |ヽノ    ∧  /        ,ハ  ノ、: : :/::::::∧^∧::::::!: :∧   ∨: : :/   }: : : ノ
     |: :/    ∧: :/        ノ  / ヽ:/:::::::::::::∨::::::::ハ/、 ∨  ∨::/   |: : : |
     |: :l     |: : /        /  /   /::::::::r、::::::::::r、::ハ::、  ∨ ∨    ヽ: : |
     {___/    {___{        /____/⌒、_/:::::::/: ,ヽ:::::/: ヽ:::ハ:、  ∨-'、     }___ノ、
    {r、リ    ! r、\     /ゝノ|   ´ー‐´  ー   ヽー、7  |弋ノ\    |ソ´`ヽ-、
    !___ノ    >'`ヽニス  ム´、__r´j__/                  ∨_j\__ヌ   ==、ニニニニ
           【沢庵和尚、徹翁禅師への国師号追諡の法要を行うの図】

357やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:22:08 ID:RVPnpP9I0
 |\ヽ、            __
 | ヽ、 \       ─ /__.)─ 、
 \ヽ   \   / __      \       _
   ┘ / ̄ ヽ/ /───ヽ\     \  / ̄  \
   \//   //__108.__ノヽ\    │ / / / ヽ、 | 
     |l    | |l M I  Z  U  l |  u.  | |_ | |   |  | 
     \ _|、ニ______ノノ     | ̄ \ ノノ /      やれやれ…とんでもない奴だでよー。
      /             フ| /ニ--、    \/     生前に国師号を受けられるなんて、
      >‐--ニニニニニ‐ ̄l | | /   /、 |     \     そうそうあるわけでもにゃーのに…。
     / | | |   || | |    | |. | | | / | | |      \ 
    /   \ヽ、_ノノ_ヽ、   // | | |  |ヽ//        ヽ、
    /  /   |二/二\─''" /  \─''/  /       | 
   /  /   /  ̄ \ | |   /   / / /         |
   |   |    |‐‐、ヽ   |‐_/─/ / /            |
  |   |    |\ヽ | | /──    / /  |          | 
  |__|     l\ニノ   \\   / /   |          |
   / |     |_/ニ─l‐‐l---ニ / /   |      _─/


          ,. -‐- 、r'´  ̄ ~Z.__
       ∠             ´   ,.>
.     /                 ̄`>
     /           ,、      `\
.    !             / \    \. トゝ
   │       , ,.イ /、._,  ヽ |ゝ、  N
.    |      /レ' レ\,/  /V '´ l\!
     |. r;=、 .ノ=a=== ,, ,/a===!       まあ、だからこその沢庵和尚とも言えるのでは?
    | |.ト、| |  ` ー--‐ "  \ーァ"!      この話が伝われば、上様もお喜びになること必定・・・っ!
    | l ヒ |:|.       r __   \l  
     |  `ー 1|、 ヾニ二二二二フ 7′      「それは和尚がますます江戸から戻ってこれんってことだでよ。
    ノ     | \     ___  /         わしにとっちゃ嬉しくにゃーす」
.   /   ,ヘ、  ト、 \    ̄ ̄ /l         
  /  ./\.ヽ. ヽヽ、 \   , ' ,'
  ,' , ./   \ヽ、ヽ \./`iイ /
. /l/l/     |\\ヽ  ヽ. Wレ
/      _..⊥._ \``  |
       板倉周防守重宗
  (いたくら すおうのかみ しげむね)

 この和尚の行動は、和尚の謙譲心を示す行為として、世に美談として広まったという。

358やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:23:38 ID:RVPnpP9I0
                            ,. '/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ. \
                         /: 〃:::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;.:.、:.:.:.:.::ヘ  ヽ
                      /: :/__::.:__;,:.;.ヘ'´   \⌒ヽ、   ,
                        /: :/´: :´. . : / .       .   ぃ  '
                    / ノ: : :/: : : : /. : .     : . : .   i ',  i
                        /: : : :/: : : : : : i: : : . .   :} : :}: . . : :| : ,  !、
                      イ: : : : :/ : : : : {: /| : イ: ト、:厶: ム: j: :jリ: : '  iヘ
                    ,{ ィ : : {:{ : : ハ厶ヒヘ:「jノ  / レ_,込.イ/: : ! |:い         流石は沢庵和尚だわ!
                     /:jハ: :,小: :i√ _,,..=zミ     "{t:灯y′: |.,小. i',
               . -‐': : :/V / 人  ヘt:炒_      冖''/:    l:/:,'   lヘ       .将軍家の側に近侍して、
            ,. :'´ : : : : : /: : :  {: : ∧  "^´         /: :     l': :  , ! :i      権勢に靡いたかと思ったけど、
           /: : : : : : : /: : :   ∨:{ ム  ///   _ . //, : :    |_:  / j : \    やっぱり和尚は凄いわ!
         /: : :  : : : : /: : :    V {:込、    _,,.. -‐|: : :   |`i¬ー- 、: :ヽ
           . : : :   : : : :{: : : .     ヽ´ i \  \__ ノ|: : : .   ト、/ |    ヽ :}
        i: : : :    : : : : 、: : : :      }. |    `ぃ、___,. ヘ: : : : .   \ !      iノ
        !: : : .   : : : : :丶:._: : . .   ; l      〉      \: : : .    ハ      j|
         、 : : :   : : : : : : : :{`7ー:、 /. | ` ー‐-- _   '"´):    . :/    /小
         ヽ|:  . : . : : : : : : /: : : ノ' |  l             /    . : :/i_,,. 彡.イ|:i
     、    ノ. : : : : : : : : :/ : : : /ー- .l !          /   . : : :/ !::.::.イ   ! |
      >'"´: : : :__;/: : : ': : : : : :/ミ辷:、::l : マ三¨¨¨´ ̄/〃 . : : : :/:  マ^i l  :|  !
     / : :/´ ̄´/ : : : : i: : : : : : :{.ハ;.「`ー| : `ー―‐z:コ i′ . : : ;.ヘ : . ヽ:..   .:!  |ヽ
     ,': /     j: : : : : : ヽ: : : : : : 、:..:j:..:..:.i:| : : .   ヽ"´ぃ . : : :/i :\: : . \:..:   i、
      {;イ     /: : : : : : : : }: : : : : :ノ:..':..:..:..:|:.! : : :  .丶 ヘ : : : {:! : : : : : :}:.ー  .l:.i
    丨!   / : : : : : : : : : ノ: : : :/:..:..:..:..:..:..l:..l : : : . : : 〉、: : : :`¬: : : : :ハ、:..:..j:..:|
      ヽ  /: : /}: ; : : :r:' : :r '´!:..:..:..:..:..:..:..:..!:..! : : : : : :{ `¬:   j: : : _// \:..:.l
                            一絲文守
                     (いっしもんじゅ/いっしぶんしゅ)

 この時、和尚が上山に流罪にされていた際、出向いていって弟子入りを申し出ていた一絲文守が
和尚を称える長い頌文を草している。

 一絲をはじめ、京の僧の中には、江戸で将軍家に近侍する和尚を批判的に見る者も多かったが、
この一件で、和尚への見方が改まった者も出たようである。

359やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:25:22 ID:RVPnpP9I0

                 .rニYニヽ      
   |レ               /    j |      
   !!_           イ     } |         俺は大徳・妙心の二寺の寺法さえ旧に復すれば、
   ゙- '´ ,、       /j      j        後は一介の僧として故郷で過ごしたいだけなのだが…。
      -''´   ,r'´ ̄`゙}     j l|rニ二ト、 
           〉─7-'´l|jト、 -イl;|`--l一〈     世の中、なかなか望み通りにはいかんものだな。
     __ii__    |   |  ルリ-ト、|州リ  |  .| 
     イi    j  |           |  |,
      `  , イ  |     |      |  |
        ノ  }        |         |
      /           |          |
    //  /                  |
.  //  /                   ',|
/ /    l                     |  
 / i   /                     ヽ
ん-ト、               |          |'
   ヽ/    /    |    |           l
    ヽ   /     |    |      レ-、  /
     `-- ´--、__  |___|__ _|  `丶{
             ̄|    / ̄|    j
             ',   {   |.    |
              ',__,r' }  .|    j
               ',   |   |`丶、r'
               ',  |  |   j

 その後、和尚は十一月末頃に京を発ち、故郷但馬に戻った後、
そこで年を越し、三月に但馬を出立して、今に至ったのである。

360やる夫で学ぶ柳生一族(その57)2012/09/02(日) 22:26:36 ID:RVPnpP9I0
           _
         .  "   `  、
         /            ゙i      、
        /               l      フ
     i′           i!__     \
     〈         <  ̄    ` ヽ     /
       ヽ     / / /     |     \  ゚
          /  /  ,!    .j      ∧      ククク・・・「つづく」とは言ってますが、
          レ1  , / !   .∧,ヘ i   i  !     これが来週とは誰も断言してないっ・・・!
         │|  / \ ∨ / / ヽ!  |  |     その気になれば、10年先、20年先も可能っ・・・!
           |  i ○ 乂  ○  / /)  j     その間は、ずっとニャル子のターン!というわけですよ!
             .ヾ,f    、_._,  ∠ ノ"   \
                i > _/ 人 ヽ <;{      ヽ    「勘弁してくれ」「まったくだお…」
              |   !/#;\jノ〈    ,  i |
            ヾ!ヘ  〉三三三≧、 /|  ハ !        .ノ 、 、
                   ゙〈三三三彡#j_ノ !/ }/        - ー) l   - -、
                |>###-/'               (人__)u.|.  - - ) ヽ    __ __¨ ./
                |/  ̄ |/                ヽ    ノ  (人__) uノ   .  _)  _) \

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